第11話 父からの言葉


施設に入居している

父とは


関東と沖縄の距離が

あるので


実際に合えるのは

年に数回程度


それ以外は月に一度

知人に施設に行っていただき

テレビ電話で会話している


いつもは明るい父親が

わたしの体調の異変を

察知したのか


何しろ身体だけは

気を付けてな

それが心配で心配で

仕方がない

子供は○○一人だけ

なんだから


とうっすら涙ぐんでいる


危うく涙が溢れそうに

なるところを必死で抑えて

明るく手を振って

テレビ電話を終える


やっぱり親子だね


ぼくも全く同じ事を

考えていたし

同じ気持ちだよ


父ひとり

子ひとり


子が先立つ程の

親不孝は無いから


親父を見送るまでは

何としてでも

頑張るからね

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