SA11

Plane Psycho

第1話 自分は?

 目が覚めた。時計を見る。15時23分。外は真っ暗だ。なぜだろう。時計がずれているんだろう。

 「さっちゃん、おはよう」

 母さんが言った。そういえば、自分は最後何してたんだろう。寝る前の記憶が何故か無い。ま、いい。運良く、今日は土曜日だ。こんな時間まで寝ても大丈夫のはずだ。多分、まだ8時ぐらいであろう。自分は携帯を出した。15時25分。何かがおかしい。俺はリビングに行った。

 「ご飯できてるよ。」

 夕飯だ。腹も減っていたことだし、ちょうどいい。キッチンに向かった。ダイニングテーブルには父さんがいた。スーツ姿だった。多分、一日の長い仕事から帰ってきたのだ。お疲れ様。

 「じゃ、行ってくるよ。」

 「行ってらっしゃい。」

 は?どういうことだ。うちの父さんは夜勤とかじゃないはずだ。どうなっている?

 「父さん、いつから夜勤になったん?」

 「夜勤?今までずっとそうだったじゃないか。急にどうした?熱でもあるんじゃないかい?おまえも早くしないと学校に遅刻するぞ。」

 父さんはそう言って出ていった。学校?なんのことだ?今日は土曜日でしかも暗くなってるじゃないか。意味がわからない。なにがどうなっているのか。仕方なく飯を食って部屋に戻った。自分の制服がかかっている。制服に着替えてカバンの準備をした。15時50分。

 「ほらさっちゃん、あと10分よ!」

 母さんの声が廊下に響いた。俺は玄関に向かった。

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