例題と演習で学ぶラブコメ

ウンウン雲母

第1話 はじめに

「ごめん、柏木くん。……やっぱりあなたと付き合うの生理的に無理」


どうして僕はフラれたのだろうか。考える。いや、もう考える必要もないか…。


僕こと柏木貴樹はついさっきフラれてから自分の何が悪かったかを考えていた。というのも冒頭の通り、付き合ってた彼女にフラれてしまったからなのだか。


自慢するつもりもないが僕は頭が良い、顔もいい、家柄も決して悪くない。ただ、少しばかり空気が読めないだけで特筆するような短所などないのだが……と、


「はぁー、生理的に無理…か、いやいや、そんなバカな……」


「兄さん、また何か迷惑をかけたのですか?」


「いや、絶対そんなことないぞ、理恵」


今、隣で僕を疑っている小柄な少女は妹の理恵だ。僕が落ち込んでいる時だいたいの確率で僕が何かしでかしたのではと確認してくるのだ。一応言っておくが血の繋がった家族、なのに血も涙もない奴だ。少しは心配して欲しい。


「嘘です。何となく女性関係でトラブルにあったのですよね。何となくそんな気がします。」


「エスパーなのか?理恵はエスパーなのか?」


「いえ、兄さんは他は完璧にこなせますから」


「それは褒めると見せかけて貶してるな!!」


「バレましたか。」


「まあそんなことはどうでもいい、理恵、お兄ちゃんどうすればいいと思う?」


「普通、自分でお兄ちゃんいいます?」


おや、理恵さん?厚い本を持って振りかぶるなんて、何か物騒ですよ。……投げないよね?


「これでも読んで少しは勉強して下さいっ!!」


って、投げてきた!


「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」



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例題と演習で学ぶラブコメ ウンウン雲母 @tama248

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