第16話 よりしろ
2年程前、某能力者の先生(大雑把に言えば、霊能者?)のクローズドのワークショップに、月一ペースで参加していた。
開催場所は、都内のマンション最上階の一室。リビングの広い窓の外は、高い建物が間近になく、広い緑地が見えるとても優れた物件。毎回、眺望を見るのが楽しみだった。
何回目かの時。窓からの景色が、ズレているように見えて仕方がない。それを口にすると、私の他にも「角度が違って見える」など言う人がいた。
まぁ、それにこだわっていては勉強会の妨げになる。ひとまず置いておき、ワークに集中した。
休憩が入って…、やはり景色がズレて見える…と思っていると、向こうにそびえるビルのひとつに、なんとも言えない気配を感じた。
ビルがこちらを見ている…!
まるで、ビルの形をした人が私達を伺っているよう…
(う〜ん…何だろう。うん?『誰かが、あのビルに宿って、こちらを見ている』のか???)
誰か、を感じ取ろうとした。
(あ、私を〈見守る存在〉だ!)
私を〈見守る存在〉が、ビル全体に宿り、私達を見ていた…
今までも、天然の石や木や、石像や木像に宿る〈存在〉を感じた事はあったが、
高層ビル全体に宿った〈存在〉を見たのは
初めてだ。
(存在感ある事ある事!半端ないわー)
余談:私を〈見守る存在〉は、見守るのが目的の存在なので、見守る事しかしません。
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