第3話 偕老同穴とドウケツエビの夢

数年前の朝方見た夢に、珍しい動物が出てきた。

深海に生息する海綿の一種、カイロウドウケツと、その内部に住むドウケツエビだった。

このエビは、繊細なガラス細工のかごような骨格を持つ海綿の内に まだ幼生のうちに雌雄一匹づつで入り、生涯をそこで過ごす。

夫婦が仲睦まじく、死後も同じ墓に入る、という意味の言葉〈偕老同穴の契り〉の語源となった。このエビの生態をわかっていた昔の人は凄いと思う。


じつはその日、ハワイ出身の とあるヒーラーのセッション(ヒーリングとリーディング)を受ける予定になっていた。

ヘンな夢を見たなと思いつつ、都内某所に向かう。セッションでは、彼(ヒーラー)の誘導で瞑想するくだりもあった。

瞑想していると、以下のようなイメージが浮かんできた。


『…暗く深い海の底に、何故か ほの明るい一角がある。近くの岩に腰掛け、そこを見ている男性が一人。私は、その男性の視点で見ている。

しばらくして、明るい所から 一人の女性が現れた。真っ白な衣装を身にまとい、エネルギーも雰囲気も純白、といった風情。

女性はどんどん大きくなり、やがて海上に姿を現わす。いつの間にか、私は先程の男性ではなく、この巨大な女性になっていた。

彼女と同化した私は、このひとが最初に地球にやってきた女神性・女性性そのものである事がわかった。世界中で崇められている女神の源流。

全てを包括し、護り慈しみ、気高く優雅に、そのうえ力強くあれる…本来の女性のチカラを、地球にもたらした女神』


瞑想が終わると、ハワイ出身のヒーラーは「あなたの今現在の人生のテーマは、内なる女性性と男性性の統合です」と言った。

今朝の夢とリンクしている、と思い驚いた。

さらに、後日調べてみるとカイロウドウケツはヨーロッパでは、〈ヴィーナスの花かご〉と呼ばれているではないか。出来すぎの感に、また驚いた。(ヴィーナスは海の泡から生まれたとされる)

私の人生のテーマは、その後もたびたび他のチャネラーやヒーラーからも聴いた。が、まーったく何をどーすればいいのかわからん…(昔 友達のオカマに、女失格とよく言われたが、あたしゃ別に自分が男だと思った事もないよ?)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る