どこか不可思議な感じの明治か大正かをイメージさせるような空気感と、でもどこか変わってしまった未来のような空気感とが混じり合った不思議な世界観が素敵です。
妖怪や式神といった不思議な存在が普通に存在していて、でもどこか現代と通じさせるようなところを随所に感じさせて、それが世界の不可思議感を覚えさせます。
主人公の小日向さんは何か秘密を抱えている様子で、その秘密がお話とともに少しずつ感じさせてくれるのですが、そちらがどうなっていくのかなと先を楽しみにさせてくれます。
最初は旦那様の李介さんとの少し距離を感じさせながらも、つながっている様子が描かれ。そちらをちび妖怪などのサブキャラ達とのやりとりが世界を深めているなーと思います。
次第に学園へと舞台を広げていき、そちらでの話は少し空気を変えて、世界が広がる感じがして、それもまた面白いなと思います。
ゆっくりと進んでいくお話で、万人に受けるタイプのお話ではないですが、世界感の好みが合えば、とても楽しく読めると思います。