第4話 プール回 1

すぐに準備をして自転車に乗りプールへと向かった。

炎天下の中15分程でプールに着いた。

なんの変哲もないただの市民プールだが来たのはいつぶりだろうか?

小学生の時に来た以来だっただろうか。

あの時に加奈が迷子になって必死になって親と探したのはいい思い出である。


入場券を購入し中に入るとやはり家族連れが多い。さっさと更衣室に入り着替えを済ませ加奈を待つ。

俺は普通のパンツスタイルだ。 家に籠もりがちだった為か少し肌が白い。

太ってはいないが締まりの無い自分を見て、少し筋トレでもしようかと考えてたら

「おまたせ〜 お兄ちゃん待った?」

正直、完全に思考が飛んでしまった。加奈の水着に見惚れてしまったためだ。

水着を見たのは小学生以来だったからだろうか? 子供から大人へと変わろうとしている。

肌の色は極めて白く腕や脚は細くしなやかでお腹周りは適度にくびれがあり、なおかつぷにぷにで柔らかそう。

水着はピンクのビキニスタイル。フリルやリボンがあしらわれて加奈の可愛らしさをさらに際立たせている。胸は大きすぎず、小さ過ぎず適度に膨らみがあり、より魅力的に見える。

そんな事を考えて我を忘れていたら

「お兄ちゃん? お兄ちゃん? 大丈夫? 顔赤いよ? 熱でもあるの?」

適当にしか返事ができなかったが加奈の柔らかい手がおでこにあたり自分を呼び戻す。

「だっだっ大丈夫だよ」

言ってはなんだか明らかに動揺が隠せない。

「大丈夫ならいいんだけど」

加奈に不安がられてしまった。

俺は動揺の中頭の悪そうな雑誌に女子は先に褒めてあげると良いって書いてあるのを思い出し

「かっ加奈、えーっとなんだ、その似合ってるし可愛いよ」

ポカンとした顔で見つめられたがすぐ笑顔で

「ふふふっ ありがとうお兄ちゃん うーんお兄ちゃんはもうちょっと頑張ってw」

妹がご所望とあらばお兄ちゃんは頑張れるのです。

「まあ、そのうち頑張るよ」

あんまりがっつくのが嫌なんで曖昧に返事をすると小声で

「そのままでもカッコいいから大丈夫だけどねー」

えっ? なんてって聞き返したが なんでもないってはぐらかされてしまった。

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