部下篇
部下篇(一):処世
まずは部下として組織での立ち回りを身につけていただきます。
もし「誰かの下で働くのは嫌だ」と思われていらっしゃっても、部下を持つ立場ともなれば部下の心情を知る必要が出てくるでしょう。
そのため必ず「部下篇」を読まれるべきだと思います。
処世
■好きなことをやる
人にはそれぞれ好きなことと嫌いなことがある
好きなこととは「時間を忘れて楽しんでする」こと
嫌いなこととは「時間が経つのにイライラしながら苦しんでする」こと
好きなことはいくらでも続けられるので、成果を出すまで粘れる
嫌いなことは嫌々やらされるので、すぐにでもやめたくなる
《『老子』より》
《『列子』楊朱より》
《『莊子』逍遥遊、応帝王より》
《『論語』学而第一、八佾第三、述而第七、子張第十九より》
《『呻吟語』第一章、第五章、第六章より》
《『兵法家伝書』殺人刀 上より》
《『負けない奥義』第二章より》
《『言志四録』言志耋録より》
■好きなことから職種を選ぶ
仕事を選ぶときはまず「自分の好きなことは何か」を知ることが肝心
人と話すことが好きなら外回りの営業職向き
計算をすることが好きなら事務職向き
パズルを解くことが好きなら参謀・軍師向き
決まりごとを守ることが好きなら指揮官向き
イベントを企画して皆でワイワイ楽しむことが好きなら指導者向き
《『論語』学而第一、八佾第三より》
■将来何になりたいかを決めておく
将来社長になるのか、職人を目指すのかをあらかじめ決めておく
好きなことと目指すものを明確にすると、どこで働くべきか見えてくる
職人を目指したいのに企業の営業職に就くのはまったくの無意味
職人になりたいのであれば専門学校に通うか匠に弟子入りすべき
《引用無し。筆者経験談です》
■組織か独立か
組織で社長を目指すのなら他人と折り合いをつけなければならない
折り合いをつけるのが難しい性格なら最初から起業して社長になるべき
出世するまで耐えられるのなら組織へ進むべき
組織なら技能を習得できるので、転職や起業を考えても組織入りは堅実
《『政略論』第一巻十より》
■組織で社長を目指す
叩き上げ社長はそのほとんどが事務職とくに経理から上がってくる
営業職はいつでも換えが利き、昇進しても部課長止まりになりやすい
経理は資金の流れを把握できるので、組織の舵取りを委ねられやすい
《引用無し。筆者経験談です》
■己を知る
己がどういうことに喜び、悲しみ、怒るのかを知る
己を知らずして他者を知ることはできず、言葉で他人を動かせない
心を見極める努力を続ければ、悟りを開くこともできる
《『鬼谷子』反応第二、忤合第六》
《『荀子』解蔽より》
《『老子』より》
《『列子』天瑞より》
《『莊子』斉物論より》
《『論語』雍也第六、泰伯第八、顔淵第十二、子路第十三、
衛霊公第十五より》
《『大学』より》
《『中庸』中庸より》
《『韓非子』二柄より》
《『呻吟語』第一章、第二章、第五章、第六章より》
《『菜根譚』前集、後集より》
《『河陽兵庫之記』より》
《『兵法家伝書』活人剣 下より》
《『負けない奥義』第一章、第二章、第三章、第四章より》
《『言志四録』言志録、言志後録、言志晩録、言志耋録より》
■勉学に勤しむ
金銭を貪欲に求めれば地位を追われて身を滅ぼす
勉学を貪欲に求めれば身が修まって地位が向上する
真に金品を求めたければ勉学に勤しみ出世するのが最短で最善
知らないことは知らないと素直に認め、勉学に励めばよい
知りたいと思ったことそれ自体が学びの出発点となる
《『易経』繋辞下伝より》
《『論語』学而第一、為政第二、雍也第六、述而第七、
憲問第十四、衛霊公第十五、季氏第十六、
陽貨第十七、子張第十九より》
《『墨子』尚賢下より》
《『荀子』勧学、天論、儒効より》
《『大学』より》
《『管子』中匡より》
《『呻吟語』第一章より》
《『菜根譚』前集より》
《『闘戦経』第三章より》
《『河陽兵庫之記』より》
《『兵法家伝書』殺人刀 上より》
《『五輪書』地之巻より》
《『負けない奥義』第一章、第三章より》
《『言志四録』言志録、言志後録、言志晩録より》
■驕りや緩みに気をつける
どんなに立派な人物になれても、驕りや緩みがあれば疎かになっていく
つねに謙虚に節制して臨む気持ちを忘れてはならない
功を焦って失敗する人が多いのも冷静に状況を把握できないからである
《『易経』繋辞上伝、
繋辞下伝より》
《『論語』学而第一、為政第二、里仁第四、公冶長第五、
述而第七、陽貨第十七より》
《『墨子』所染、七患、非儒下、耕柱、魯問より》
《『荀子』勧学、解蔽より》
《『大学』より》
《『管子』中匡、牧民、形勢、重令より》
《『呻吟語』第一章、第二章、第三章、第四章より》
《『菜根譚』前集、後集より》
《『闘戦経』第三十三章より》
《『河陽兵庫之記』より》
《『甲陽軍鑑』品第五十より》
《『兵法家伝書』殺人刀 上、活人剣 下より》
《『五輪書』地之巻より》
《『負けない奥義』第一章より》
《『言志四録』言志録、言志晩録、言志耋録より》
■動揺しない
肝心なときに心が動揺していては物事に正しく対処できない
前もって「この状況になったらこうしよう」と決めておく
決めてあればその状況が来たとき冷静にそれを実行できる
喜怒哀楽が激しくてもやはり心が動揺してしまう
感情を抑えて現実を直視することで利害損得真実を正確に判断できる
無欲に立ち、私利私欲を排したら判断を誤らない
極端に走らず心を乱さず、真実を追い求める姿勢が必要
わずかな一撃に拘らず心を戻して二の太刀、三の太刀を見据える
満足することを知っている者は、いつだって満足できる
満足できないのは俗世に囚われているにすぎない
どん底にいるような気持ちで今の己を見やれば無心になれる
《『老子』より》
《『列子』黄帝より》
《『莊子』人間世より》
《『論語』述而第七、陽貨第十七より》
《『鬼谷子』本経陰符七術》
《『呻吟語』第一章、第四章、第五章より》
《『菜根譚』前集、後集より》
《『闘戦経』第十三章より》
《『兵法家伝書』殺人刀 上、活人剣 下より》
《『五輪書』水之巻より》
《『言志四録』言志録、言志晩録、言志耋録より》
■好敵手を設定する
同部署でも社内でも社外でも世界でもいいので、ライバルを設定する
ライバルと相競うことで自主的に能力を向上させるようになる
たとえトップになっても有徳の士を見出して先生とすること
先生から様々なことを学んで吸収し、絶えず大きく成長する意識を持つ
《『論語』八佾第三、公冶長第五、述而第七、顔淵第十二、
衛霊公第十五より》
《『孟子』公孫丑より》
《『五輪書』火之巻より》
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