※AIを使用した第10話【自身の思いがけないところに伏兵がいたりする】

「……はっ」


僕は目を覚ました。

辺りを見渡すとそこは保健室だった。

ベッドの隣には椅子に座っている鳩子さん。


「大丈夫ですか?人間さん」

「う……うん、なんとか」

「良かったです。でも……」


鳩子さんが悲しそうに俯いた。

どうやら取り巻き達を置いてきたらしい。


「ごめんなさい。私のせいでこんな事に巻き込んでしまいました」

「いいんだよ。それに、これは僕自身が望んだ事なんだから」


「でも……本当にすいません。くるっぽ……」


彼女は何度も何度も謝ってくれた。

そんな姿を見て僕は思った。

彼女がどんな存在であれ、僕はこの子の力になりたいと。


でも……思い出した。

大事な授業があることを……。


「ごめん鳩子さん、急ぐからまた今度ね!」

「え?人間さん?」


僕は保健室の先生がいないことを確認してから、教室へと向かった。


***



「はぁ……はぁ……はぁ……間に合った」


僕は息を切らせながら、急いで席に着いた。


「おっ、人間ひとま。遅かったじゃない。何やってたのよ」


と、クラスメイトで友人の如月さん。少し前に、クラス委員で一緒になった。

彼女は僕の真横の席にいる。


見た目も正確もおおらかな〝月〟だ。

感情によって、欠けたり、満ちたりするらしい。

今日は満月だ。何か良いことでもあったのかな?


「いや、実は……」

僕は事情を説明した。

すると、何故か彼女はクスッと笑った。


「そっか、だから今日は遅刻ギリギリだったんだね」

「うん、本当はもっと早く着いていたんだけど、途中で色々あってさ……。ははは……」


頭を掻き毟って笑う僕に、同じく笑って返す。


「そうだよね。だって、鳩子が学校中から追いかけられてたもんね」


「え!?どういうことそれ!!」


「あれれ、知らなかったの?あの子ってば人気者なのに知らないなんて、常識人じゃないな〜」


からかうその笑顔を見てつい言ってしまった。


「今日も……月……が……綺麗ですね」


突然の言葉にキョトンとした表情の

如月さん。

必死な顔で心配そうに言った。


「何をいっているの?頭……大丈夫?」


ひんやりと冷たい手が僕の額に触れる。

成長期のせいか、顔のクレーターが気になるがやっぱり綺麗だ。


「いや……なんでもないです」


「変な人間ひとまね〜。あ、それより今日は授業終わりに委員会の仕事があるから、遅れないできなさいよ!いいわね!?」


何だよ、真面目かよ。


「はい……わかりました」


こうして僕は、放課後に委員会の集まりがあることを知らされた。


あれ、そう言えば誰か忘れているような……。


「まだかな、人間君遅いな……」


人知れず保健室にて忘れられる鳩子さんでした。

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