1分で読める詩
むめも
おまけのシールが当たらない
1個100円。
チョコにシールがついてくるそれは子どもの頃大人気のお菓子であった。
レアシールを求めてバリボリチョコを食い漁り、何枚もシールを集めていた。
中にはシールだけを求めてチョコを捨てる子どももいたらしいが、少なからず僕の周りにはいなかった。
ともあれ、そのレアシールを求めてチョコを買っていたわけだが当然子どものおこづかいでは買える限りがある。
一ヵ月500円のおこづかいをそれに全部使うこともできず、1,2個だけ買っていた。
その少ない中でレアシールが当たると飛び跳ねて喜んでいた。
そんな時が過ぎ大人になり、スーパーでそのお菓子を偶然見つける。
一ヵ月に1,2個しか買えなかったが、大人になった僕は1箱まるまるお菓子を買い自宅でバリボリチョコを食べながらシールを並べてみた。
ノーマルシールに混ざりレアシールが数枚並ぶ。
あの時みたいな飛び跳ねる高揚感が訪れなかったのは、時が経ったからなのか。
それとも経済に幅を利かせ、大量に買ったからなのか。
今となっては分からないだろう。
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