第36話

1月7日。

冬休みあけて学校初日。

いつものことだけど、布団からなかなかぬけだせず、遅刻してしまって、全速力で走ったから息が切れた。

SHR には間に合った。

憂鬱な1日が始まった。


午前の授業が終わり、昼休みになった。

教室で弁当箱を開けて食べていると前の扉から男子が私を呼ぶ。

「雨下さん、いるー」

汀銘君だった。

汀銘君に駆け寄ると謝ってきた。

「ごめん、昼食中に。今のうちに渡しておきたいと思って」

袋を渡された。

「クリスマスプレゼント、渡そうと思って。気に入ると思って」

クリスマスプレゼントなんか貰えないと思ってた。

「ありがとう。汀銘君。嬉しい」

「それなら良かった。またね」

廊下を歩いて行く。

私は席に戻り、昼食を食べる。


放課後になり、支度を済ませ昇降口に急いで行く。汀銘君から貰ったクリスマスプレゼントの手袋をつけて、汀銘君がくるのを待つ。

30分後。

汀銘君がきたけど、前にみた彼女が汀銘君の腕に掴まり甘えていた。

一緒に帰ろうと思ったけど諦めた。

やっぱり手袋は温かい。

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