14.彼の者は常に独り針の山で卑屈に酔う
コンコルド効果という言葉を知っているだろうか?
これは経済用語で、コンコルドとはフランスの
コンコルド効果とは、いわゆる株式で言う『
音速旅客機コンコルドは、とても美しい飛行機だった。
だが、音の速さで飛び、なおかつその中に『なんの訓練も受けていないごく普通のお客様』を乗せるのは、
ようするに、コストがかかり過ぎるのである。
ロンドンとニューヨークの間を、もの凄い速さで行き来できる、これには
コンコルドは、常に全て赤字路線だった。
そして、飛ばせば飛ばすほどに赤字が膨れ上がっていった。
もうおわかりだろうか?
そう、コンコルドとは『決して利益を生まない存在』であり『やめるのが早ければ早いほどよかった』という飛行機なのだ。
だが、三十年近くコンコルドは飛んでいた。
どうしてか?
答えは簡単だ。
音速の旅客機を造ったという、その成功を捨てられなかったのだ。
コンコルドには、当時の最新鋭技術が惜しみなく注ぎ込まれている。空に
これが道楽だったら、さぞかしいいだろう。
これが芸術だったら、とても美しい作品だ。
だがコンコルドは、旅客業務に使用される
この辺、商業創作の本や漫画、映画とも似てますね。
作品である前に、商品、そして製品。
金にならない自己満足なものは、商売の世界では無価値です。
勿論、本来は創作物に
ただし、商売となると話は別です。
そして多くの場合、商売、事業は一人では成り立ちません。特に創作の世界では、これが商売として成立するために、多くの人間が関わってくることになります。
出版なんかは、チームワークなんです。
だから、売れなきゃ駄目なんですよ。
売れれば、関わった人たち全てが利益を得ることができる。
同時に『あの人は売れる小説を書いたぞ』と、実績になる。実績のある人間なら、例えば『あのう、ロボ小説書きたいんですけど』って言った時、編集部や出版社も態度が違います。実績を作り、関わる全ての人がご飯を食べるために、本は売れるべきなんです。
話がそれました、コンコルド効果。
これは単純に『今までの投資が無駄に終わるのが嫌で、損をするとわかっていても事業を続けてしまう』という、一種の
これをFGOに照らし合わせてみると、つまりこういうことです。
今までガチャで引いたサーヴァントが、ゲームをやめることで全て消えてしまう。だから、これからも苦しいとわかっていても、FGOを続けるしかない。でも、今すぐやめれば浅くてすむ傷口は、今も広がりながら
こういう感じですかね。
ながやんの現状そのものです。
今、まさに自分にとっての
この瞬間にFGOをやめれば、今後ずっとFGOに悩まされることもないでしょう。あの『嫌ならやめろ』という声も、聴こえなくなる
今、この世の中には千本以上ものソシャゲが存在します。
こうしている今も、新しいソシャゲが生まれ、古いソシャゲが運営終了しています。中には、始まる前に終るという妙なソシャゲもちらほら……世は正に、
FGOの他にも、ソシャゲはいっぱいあります。
アズレンなんか、遊んでて優しいいいゲームだなと思います。
でも、FGOでしか味わえないもの、それも確かにあるんですよね。
あと、やっぱりお招きしたサーヴァントがかわいいのです。我が子のように愛おしいんです。ガチャはぶっちゃけ運なので、自分の幸運がお招きできた、自分の好きな英霊や偉人、神様たち。ちょっとお別れするのは、忍びないですね。
そろそろ、このコラムだかエッセイだかよくわからない文章にも、終わりが見えてきました。
自分の考えをこうして
そして、思ったほど踏ん切りがつかないもんだなと驚いています。
自分の苦しみを
そうでもないんだなーと思うと、意外な気持ちですね。
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