第5話 ラリアットとか
「それで、なんで私のこと呼んだわけ?」
なん、で……だって?
「苦情です」
「苦情か。
えー? 私大分いい感じにしてあげたと思ってるんだけどなぁ。
色々使い勝手のいいスキルもつけてあげたじゃん?」
何言ってんだコイツ。
「そのスキルも問題なんですよ!!! でもまずはステータスです! なんですか!?!?
百歩、いえ一万歩譲って『まぁまぁ』とか『そこそこ』とか『ヤバい』はいいですよ?
『卍』って……! 『卍』って何ですか!」
「……なるほどね……。
じゃあ、よく聞いて?」
?
もしかして、何か理由が……?
「人間を数値で
「ふざけてるんですか?」
「ごめんぶっちゃけ数値考えるの飽きてた」
てへぺろ顔でそう言う女神様に鉄拳ぶちこむ許可をいただきたいんですけどどこの宗教に行けばいいですかね!!
「だって毎月一回は誰か異世界に送ってるんだよ?
もうね……数値考えるの飽きたんだよ……。
めんどくさいからって999999999とかにすると部下から文句言われるしぃ〜」
……何かこの神いじけ始めたよ……。
「……ところで、どうして私が選ばれたんですかね」
あ、でも召喚したのはローランさんだから神様には分からないかな?
「いやなんか理不尽にぶちこんだら面白そうだったから……」
おい。アンタなんかい。
「もうやだ……」
「ドンマイ☆」
「アンタのせいだよ!!!」
はぁ……。
「全く、こんなにいい待遇にしてあげてるのに何が不満なのさ!
主婦力MAXだし、武器買わなくていいし、何よりこの私を呼べるっていう何よりも素晴らしい特典g「しゃらっぷ」ヒェッ」
せめてさ……、せめてさ……!!
「せめてここまでテンプレならテンプレらしく最強特典とかつけてよ!!」
「やだ! 無様に足掻く姿がみたい!」
「カスか!」
「クズだ!」
「そうか!」
「あの、段々と話がずれていっていませんか……?」
はっ、すみませんローランさん!
ついヒートアップしました!
「……元の世界には、戻れないんですか」
「うん……。
残念ながら、私に戻す気がないからね……」
「え」
「じゃ、私彼氏とデートしに行くから! またね!」
そう言って、神様は消えた。
次に会った時はラリアットとかソバットとか大外刈りとか背負い投げとかしてやろうと心に決めたし、サラッとリア充アピールしてくるのもマジで「はぁん?」って思ったので次はどこかしらへし折りたいです、まる。
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