第35話 忍、第6話を考える!?
「唐傘ビーム!」
唐傘はビームを放ち睦月を襲う。
「キャア!?」
「うわあ!?」
奏と睦月は、予想外の唐傘のビーム攻撃を慌ててかわす。
「アッチチチチチ!?」
唐傘のビームが睦月ちゃんのお尻を少し焦がした。
「大丈夫!? 睦月ちゃん!?」
奏は飛び跳ねている睦月を心配する。
「大丈夫でござる。奏姫様、忍者に同じ技は通用しないことを見せてやるでござる!」
これでも睦月は、由緒正しい忍者の家柄、旧暦家の一人娘であった。睦月の闘争心に火が付いた。
「くらえ! 唐傘ビーム!」
唐傘が目からビームで攻撃してくる。
「その手は私には通用しないでござる! 忍法! 鏡返し!」
睦月は、懐から鏡を取り出し、鏡でビームを跳ね返す。
「ビームが跳ね返された!? ギャアアアア!?」
跳ね返ったビームで、唐傘が丸焦げになる。
「やったー! 唐傘を倒したでござる。」
「睦月ちゃん、カッコイイ!」
奏と睦月は、唐傘を倒して喜んだ。
「これで逃げた妖怪は後104匹。先は長いけど頑張るでござる。」
「私も何か手伝うわ。」
「奏姫様、ありがとうでござる。」
奏と睦月は、残りの妖怪退治を全力ですることを誓うのだった。
「こら! 転校生をいじめちゃダメでしょうが!」
先生は、転校生をいじめると怒る。
「怒られちゃったね。私たちは妖怪退治をしただけなのにね。」
「いじめは良くないでござる。ニンニン。」
奏と睦月の青春は、始まったばかりであった。
つづく。
カロヤカにお任せあれ。
「6話できちゃった。」
「テンプレート型だと、あっけないね。」
「10秒もあればできてしまった。」
「どうしよう? このままでいいのかな。」
「唐傘ビームを何か他攻撃方法に変えようか?」
「唐傘ミサイルとか?」
「それだと毎回変えないといけないもんね。面倒臭い。」
「忍法も鏡返しのままでいいのかな?」
「そこも触れてしまうと毎回変えないといけないぞ。」
「アニメーション制作会社は同じ方が喜ぶぞ!」
「もう触らないで、妖怪の名前を変えるだけでいいや。」
「これが定番ってやつが出来たということで。」
「めでたし、めでたし。」
カロヤカにお任せあれ。
「なんかテンプレート型って、文字数を稼いでいるだけでなんか嫌だな。楽なのは認める。彼、彼女という言葉に置き換えると、もっと名前を変える場所を減らせるしね。」
天は、オリジナルを愛するというより、面倒臭いことが嫌いだった。
「テンプレート型で連載する話数を稼いで、その間にオリジナルを書きあげられるだけのキャラクターとストーリーの創作をしてしまいましょう。」
麗は、創作を膨らますためのテンプレート型だと主張する。
「今回はゲストに天先輩と麗先輩に来てもらいました。同じ世界の住人なので、ライト文芸部が忍者の回に登場しても不思議はありません。」
奏は、仲介役として睦月たちに天と麗を紹介する。
「奏姫の先輩ということは、私の先輩も同じ! 天先輩! 麗先輩! 奏姫様を宜しくお願い致します!」
睦月は、奏姫をお仕えする主君だと決めている。日々、睦月は陰から奏のことを見守っているのである。
「天先輩は、全話でカップラーメンを麗先輩におごらせてたのよ。これから各キャラクターの個別ストーリーが展開していくのね。」
如月は、いつもは冷ややかだがスポットライトに溶かされるのは好きみたい。
「わ~い! 個別ストーリー! 私はハワイで日差しをいっぱい浴びるんだ!」
弥生は、太陽光線が大好きだった。
「花見だ! 席を抑えろ! ブルーシートを引け! 今から個別ストーリーに向けて場所どりだ! 酒! 買ってこい!」
卯月は、断っておくが睦月の分身なので、未成年である。お酒は20歳を超えてから。
「なんて爽やかなんだ! 個別ストーリーでナルシストを極めるぞ! バンド名は、ナルシーだ!」
皐月は、1人だけ異次元に向かっている。
「カビ菌の研究を個別ストーリーでやってもいいですか? カビカビしたいです。」
水無月は、水よりもカビに興味があった。さすが、へっぽこ忍者。
「個別ストーリーでは、世界にある世界遺産を見学に行きたいと思います。え? お金がない? そんなもの小説なんだからなんとでもなりますよ。」
文月は、少し頭が良すぎて悪い面が出てきた。
「忍法! ユグドラシル! 世界を葉っぱで覆いつくすのだ! ワッハッハー!」
葉月は、葉っぱ大魔王になろうとしている。
「え? 家事を教えてほしい。料理にしますか? それとも洗濯? やっぱり掃除からにしますか。」
長月は、家事のスペシャリストだった。検索ミスなのだが「かじの」を変換すると「カジノ」になった。
「ええー!? ガチャから神が出る確率が1パーセント!? そんなもの出る訳ありません! 課金詐欺だ!」
神無月は、自分の運の無さを思い知る。
「本当にこんな感じでダラダラ文芸部でいいのでしょうか? え? ライト文芸だから、青春日常モノでいいんです! ありがとう!」
霜月は、最近、幻聴が聞こえるようだ。
「大晦日の一言! サクサクとテンプレートを書くように、新作をオリジナルで気楽に書けば良い作品ができるんじゃないかな? それに別に良い作品にならなくても、良い作品を書こうと皆で頑張った時間が青春だよ!」
師走は、順番が最後だから皆の意見のまとめ役。裏大晦日の一言としては、大人になったらドロドロしてるから、10代の間に遊んでおけ! ということである。
「さあ! 創作開始!」
「何をしよう?」
「キャラクターの個別ストーリー?」
「睦月のライバル忍者を考える?」
「新しい忍法を考える?」
「これだけでも簡単に次に創作しなければいけないことが直ぐに思い浮かぶ。」
「ショートコント、一発芸。」
「1番、如月! 凍ります! 忍法! 絶対零度!」
如月は、ピキピキピキっと全身を氷で覆った。
「おお! すごい!」
睦月たち他の分身は如月の一発芸に感動した。
「でも誰が溶かすの?」
「知らない。放っておこう。」
「放置決定。」
「ショートコント、終了。」
「次、睦月のライバル忍者・・・全然、まだまだ、いらない。」
「キャラクターを増やさないといけないくらいネタに困ってない。」
「なんてったって、12人分身でござる。ニンニン。」
「忍法! 性転換! も、まだ行ってないでござる。」
「次、新しい忍法! 忍法・・・都合のいい響きです。」
「新忍法は随時登場するから、深く創作する必要はないでござる。ニンニン。」
「ちょっと失礼しますよ。」
「し、師匠!?」
「おい! へっぽこ弟子! 私の出番を忘れてないかい?」
「すいません!? 師匠!? ですが師匠は既にオチ要員です。」
「なに!? この私がオチ要員だと!? ふざけるな!」
「それでは旧暦忍者の第6話を合成してくるでござる!」
「あ!? こら! 逃げるな! 睦月! このへっぽこ弟子!」
カロヤカにお任せあれ。
つづく。
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