俺はモテたいがために吹奏楽部に入った。なんか文句あるか?
さかな
第1話
サービス精神旺盛な桜達は、ここぞとばかりに花びらを散らし、俺の着ている真新しい烏色の学ランに白の水玉模様をつけた。
春。
出会いと別れの季節。
俺は新たな出会いを求め、入学予定の公立高校に向けて歩を進める。
そう、俺は出会いを求めているのだ。
四方八方がイカ臭い中高一貫の男子校に通っていた俺だったが、父の単身赴任に付き添って高校からは他県の共学に通うことになったのである。
斜め右を歩く女の子のポニーテールが揺れるのを眺めながらしみじみと性の喜びをかみしめていた。
俺には夢がある、それは、いつの日か、この学校の可愛い女の子を口説き落とし、充実した学園生活を真の意味で実現させるという夢である。
回りくどさをなくしていうと、彼女欲しいのである。
それを実現させるための秘策があるのだがそれはのちに明らかになるだろうから今は言わない。
ひとまず俺は教室で見つけ出した自分の席に座り、脳内で入学式で呼名された時の応答のシミレーションを繰り返していた。
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