第15話王都への旅立ち~私は王様の花嫁になる運命なの?・5

―レヴィン視点―



「レヴィン・ギュンター=イオニアス王太弟・シェーンフェルダー公爵に王宮よりの火急のお知らせがあります!!」


屋敷の入り口が騒がしい、そちらに向かえば王都よりの使者が来ていた。


このタイミングで王宮からの使者だと? ほのかが王都に向かうのは明日だったハズ。


ボクの謀反に気づいたのか? いやそんなハズはない、ボクがほのかに告白したのはつい今しがただ。


王都にいる兄が知るハズがない。


ではなんのために使者がきたのか?


ぐるぐるといろいろなことを考えるが、答えは見つからない。


屋敷の入り口に向かうと、ほのかもボクの後をついてきた。


使者の前に立つと、使者が口上を述べる。


「レヴィン・ギュンター=イオニアス王太弟・シェーンフェルダー公爵に王宮よりの火急のお知らせがあります!!」


使者が紐(ひも)で封印された箱を開け、巻物を取り出し、読み上げる。


「昨日、第二十七代国王レオポルド・レクレール=イオニアス陛下と、エドナ・シルトン=イオニアス王妃が雷にうたれ崩御(ほうぎょ)されました。これにより王位継承権第一位にあらせられるレヴィン・ギュンター=イオニアス王太弟・シェーンフェルダー公爵がイオニアス王国の王位を継承されるとが正式に決定いたしましたことを、ここにお伝えいたします!!」


はっ……?


兄上が亡くなった?


王妃も一緒に?


「イオニアス王国新国王レヴィン・ギュンター=イオニアス陛下、万歳、万歳、万々歳!!」


使者がひざまずき、新しい王をたたえる。


その場にいた、ボクとほのか以外の人間が全員ひざまずき、


「イオニアス王国新国王レヴィン・ギュンター=イオニアス陛下! 万歳! 万歳! 万々歳!!」


ボクをたたえる。


「ボクが……イオニアス王国の新国王?」





★★★★★

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る