猫と私とそして君へ
フクロウ
第1話 仕事は辛い
人生、辛いことばかりだ。有名なある歌でも『人生楽ありゃ、苦もあるさ』と言っていた。まさにその通り、と言いたいが私の場合後者の方しか当てはまらない。
何が辛いって、よく仕事が辛いだとか学校が面倒だとか言う人間がいるが実際に辛いのは仕事や学校自体ではなく。それを取り巻く人間関係に疲れ果てているのではないだろうか。
まぁ、すべての人間がこれに当てはまるかは知らないが少なくとも何人かは該当するだろう。
ただ、人間関係はどう足掻いても拭えないもので必ず後からついてくる。それに疲れきった人間が『ブラック企業だ』と言うのだ。
まぁ、こんなにタラタラと言葉を並べているのは頭のなかで少しでもストレスを減らそうとする防衛本能の一部だと思う。人間、ストレスで死んでしまうこともある弱い生き物だから何かを考えて緩和するのだと私は思う。
しかし、それでも私は言える。
「……仕事やめたい。」
つい、声に出てしまった。周りを見渡し誰も聞いていないか確認する。幸い、今はお昼の休憩中で他の人達は休憩室や外での食事をしているため作業場には自分以外の人の姿はなかった。
常日頃思うのだが、習慣的に言っている言葉は頭のなかで思っていているとき声に出てしまうことがある。
俺の場合はさっきの言葉がそうだ。
「癒しがほしい。」
このストレスしかたまらない環境下のなか私に癒しを与えてくれるものはないものか。この職場、私が二年前に高卒で入ったときは女性社員も多く、若い人が約8割をしめいたと思っていたのだが……
実態は約6割りがた中年のおっさん社員がしめていた。入ったとき一言めに思ったことが『オナゴガモットオシイ』である。
それに後の四割の半分がおばさんのパートである。残りの一割が若い男性社員そして最後に若い女性社員である。
「泣きたい」
ここにどうやって癒しを求めろと言うのか、神はどうやら俺を見捨てて他の人達に幸運を与えるらしい。
そんなことを思いながら私は今日も一日過ごしてます。
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