第26話 未来図②
「あの土手も懐かしいね。あの祭りって毎年同じ日だったっけ?」
彼女は思い出に浸りながら彼氏に聞いた。
「うん。花火もこの前テレビに映ってたからやってるはずだよ」
彼氏も答える。
「あの祭りの唐揚げ本当に美味しいんだよねー。また食べに行きたいな」
「太るよ?」
彼氏が冗談めかして笑いながら言う。
「うるさい!そーいうとこ嫌い!」
彼女はほっぺたを膨らましてそっぽを向く。
彼氏は微笑みながら彼女の頭を撫でた。
「ごめんごめん。ほら、チョコあげる」
彼女は未だにほっぺたを膨らましているが、彼氏の出したチョコをチラ見し、パクリと食べる。
「ん、許しましょう。ていうかお祭りで思い出したんだけど、学祭もそろそろじゃない?」
「あー、懐かしいね。学祭もいろいろあったなー」
「じゃあさ、次は学祭の話聞かせてよ。田中君と秋元君の話とか聞きたい」
「学祭は秋元の話ならめちゃくちゃあるよ。面白い話もね。じゃあ、始めようか」
まだまだ暑い夜は続く。クーラーの風が心地いい。好物のチョコをパクパク食べながら目を輝かせる彼女に、彼氏はまた話し始めた。
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