青空のしたで

須川  庚

プロローグ

 東京駅の新幹線ホームで、わたしはため息をつく。

 手に持っている新幹線の切符には『東京発……』と書かれた切符。

 七月の中旬に一人でホームにいるのは、不自然で自分でも不思議な感じがする。


 新幹線はわたしを乗せ、ゆっくりと西へと出発していく。

 そのときはまだこのあと、大切な出会いがあることも知らずに……。

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