―メタ含めし崩壊せしモノ―

―メタ含めし崩壊せしモノ―

縁―[えにし]


偉い人との繋がり。


小説を出す出版社との繋がり。


書籍化への繋がり。


ゲーム化への繋がり。


CAPCOMへの繋がり。


魔人學園との繋がり。


映像化への繋がり。


サンライズとの繋がり。




咒符―[じゅふ]


只の小道具。




罪―[つみ・ざい]


ルールを破る事。


文章にツッコむ事。


小説だと認識する事。


登場人物との自覚が在る事。




三毒―[さんどく]


仏教において克服すべき最も根源的な煩悩。


だが、今回は関係が無い。




ツッコミ―[つっこみ]


ボケの間違いを素早く指摘し、笑いどころを提示する役割


この小説を読む者への務め。









夜の御苑前を、一人の男が歩く―


青い男―


―AOI-OTOKO as Spirit of Language―


青い男「…ん?」



夜の新宿を、一人の男が歩く―


黒い男―


―KUROI-OTOKO as Dark Hunter―


二人が共に向かうは―新宿中央公園―


其処に集う怪異を狩る為に、ヒト成らざるちかr


青い男「イヤイヤイヤイヤイヤ…? チョイチョイチョイチョイチョイ?」


黒い男「ンなァんだよー! コレから人が渋く決めて化け物退治に向かおうって時にト書きに割って入んなよー!」


青い男「おかしくないスか…?」


黒い男「…何がよ」


その冷静なツッコミに冷静な返答をする。


青い男「何スか?コレ? この…十一行前の、AOI-OTOKO as Spirit of Language てー…」


指差しつつ言う。


黒い男「…ト書きにツッコミ入れんなよ」


冷めた表情で返す。


青い男「何スか!?その蔑んだ眼は!? イヤ!そーなんですけど…! え!?何スか!?英語て!?海ドラ!?」


黒い男「えー?! なーんか英語の方がカッコイーじゃーん」


照れながらも恋した相手を答える様に。


青い男「…え? そんだけ…?

…てーか何スか? この、

"KUROI-OTOKO"

て…正しくは"Black man"じゃないの?」


冷静且つ的確なツッコミ。


黒い男「そーれだと黒人になっちゃうだろーがよぉー

近年の人種問題はシビアなのだ! ダウンタウンのエディーマーフィー問題とかな!」


キリッと良い事を言った!という顔で言う。


青い男「イヤ…てかそこは配慮すんの…?」


黒い男「じゃ、どーしろってんだよー… あ! んじゃあ…!」




夜の御苑前を、一人の男が歩く―


青い男―


―AOI-OTOKO as Tsukkomi―



夜の新宿を、一人の男が歩く―


黒い男―


―KUROI-OTOKO as Dark Hunter―


NOW…




青い男「ヲイ!ヲイヲイヲーーーーイ!

NOWナーーーーーーウて!!!

おもっきしスーパーナチュラルじゃないスかァァァァーーーーー!!!」


天に響く様に雄叫びを上げる。


黒い男「え!? …わーったよー…んじゃあー…」




夜の御苑前を、一人の男が歩く―


青い男―


―AOI-OTOKO as uruse―


青い男「てかコレまた最初っからやんの…?」


BG :カンサスの伝承


青い男「…は?」


夜の新宿を、一人の男が歩く―


黒い男―


―KUROI-OTOKO as Dark Hunter―


そして今…




青い男「イヤ!だからー…」


黒い男「なによー…」


煩わしそうな表情で見る。


青い男「日本語版!!! あとBGカンサスの伝承て!! スーパーナチュラルか!!」


ワッシャワッシャ言う。


黒い男「…うるさいよ コレから化け物斃すんだからよー…」


批難する様に。


青い男「えぇ…なんでおれが悪いみたいになってんの…?

てえか…途中から英語変わってんじゃないスか…うるせえてなンスか…」


逆に引いてる。


黒い男「さ、行くぜー!」


スルーして先に行く。


青い男「てえか海ドラ知らないと全然わかんねえじゃんこのネタ…」


疲れた。


二へ続く






―新宿中央公園 夜―



そこには人が居らず、妖気漂い、跳梁跋扈する妖達―


都庁の下で、荒廃した公園だった場所―


公園とは名ばかりの掃き溜めに―二人の退m


青い男「ちょっと待ってちょっと待って―」


額に手を当てながら、もう片手で制止をする。


黒い男「なんだよー! 良い所でー!」


青い男「イヤ…中央公園悪く描き過ぎでしょ? 何スか?その化け物しかいねぇーみてーな… 風評被害ですよ 風評被害ー 良い所よー?中央公園ー」


黒い男「メタ発言すんなよ」


バッサリ斬る。


青い男「え?今更…」


寧ろその愛の無い冷たい返しに悲しみを感じる。


黒い男「さぁーて…! 邪気を狩るとするかァー!」


腕を振り回し、両の拳を胸の前で叩き合わせながら言う。


黒い男「最初は誰よ?」


そう言って前に出ると、向こう側からも、鎧武者が前に出てくる。


黒い男「ほぉー…お前がオレの相手か…! 良いねぇ! 向かい合った斬り合いなんて久々だ…!」


そう言って"閻魔"を背中に顕現させる。


鎧武者が刀を構えると、黒い男も背中の刀を引き抜き、構える。


黒い男「…行くぜ…!」


そう言うと同時に、お互いに斬りかかる。


キン! キン! キン! キン!


青い男「…ん?」


お互い激しい斬り結びの後、バッと離れ、距離を取る。


黒い男「やるじゃねーか…! ふッ!」


そう言って、再び斬りかかる。


キンキンキンキンキンキンキンキン!!


その斬り合いは壮絶の一言だった。


青い男「イヤイヤイヤ…ストーーーップ!!」


両手を振りながら言う。


黒い男「なんだよ…良い所なのに…!」


不服そーに冷めた眼で言う。


青い男「何スか? "キンキン"て…戦闘描写雑過ぎでしょ?

てかパクリじゃないスか!」


黒い男「うっせ いんだよー 流行に敏感なんだよー!

てか! パクリじゃねぇーし! トリビュートだし!!

Respect!!」


最期はジャン・クロード・バンダムよろしく、発音良く言った。


青い男「言い方じゃないスか! つか最期バンダム!

つか…そんな苦労しないでしょーよ…このくらいの相手なら…」


流れる様なツッコミ


それは、説明するのも恥ずかしい程の綺麗な流れ。


青い男「ト書きウルサイよ…」


呆れられた


若干の恥ずかしさを含みながら…


青い男「悪意が在るよ…このト書き…おれに対して…」


そんなことは無い。


青い男「あるだろーが!」


黒い男「あのー…文章にツッコむの止めて貰って良いスか?」


冷静に割って入る。


青い男「えぇ…? てか、何スかこの状況…」


ドン引く


黒い男「いんだよー ページ稼ぎだよ馬鹿野郎ー コレによってグイッグイ文字数延びて大賞に応募出来る様になんだろがー!」


青い男「イヤ!延びても数文字でしょーがよー! 大して変わんねーでしょー!」


しばしの静寂―


黒い男「…うっせ」


ぼそりと一言だけ言う。


青い男「!? それだけ?!」


驚愕の返答。


黒い男「…さ、次行くぞー」


さっと帰る。


青い男「え!? もー終わり?!」


黒い男「いんだよー 撮れ高高い描写得られたからー!」


青い男「えぇ…そんなに良い…?」


そう言いながら、捌けた。


自分の価値観を疑ってしまう…


ま…撮れ高高いなら…いっか


青い男「つか斃してねーじゃんかよー! 新宿中央公園よー! 良いのー!?」


三へ


青い男「次行くんかい…」






―都内某所―



薄暗い部屋に在るデスクを囲んで、二人が椅子に座っている―


黒い男「オレは考えた!」


青い男「何をッスか」


その急な発言に"いつも"といった体で返す。


黒い男「最近は異世界異世界って増えてるじゃねーか!」


青い男「あーまーそッスね」


黒い男「この小説自体も本編はこの時代に全くウケもしねー"伝奇"だなんてーニッチでスバラシージャンルだがー」


青い男「あ、ウン どっちスか ウケねースバラシーて てかもう言っちゃうンスね 小説て」


黒い男「バカヤロウ! 自己分析は必要だ! 異世界転生世界転移だなんてー全く興味のねージャンルに迎合する気はサラサラねーが、オレなりに受ける内容を考察してみた! 聞くか!」


青い男「あ、ウン ハイ 興味無いて、言っちゃうンスね

配慮しましょうよ…そのジャンルでも今ウケてるし昔から在るんだから…

てか、聞くの絶対なンスね…」


黒い男「なんだ昔からって! 神秘の世界エルハザードか!? ガルキーバか!?ふしぎ遊戯か!!」


その"昔"という単語がニワカの無知と思われたのか、懐かしいタイトルで反論する。


青い男「古いなー…若い子解りませんよ…あと、おれでさえ、ギリッギリわかんないッス…」


黒い男「じゃなんだ! オズの魔法使いなら良いのか!」


青い男「古い! …古すぎますよ もう古典 確かに異世界だけど…」


黒い男「バッキャロー…! 異世界異世界ってなぁ…! 異世界いきゃあなァ…! 女神が現れたり能力授けてくれたり現代知識や道具が役立って算数漢字が書けりゃあ畏怖されチヤホヤされ最強だとか…そんなん現実じゃありえねんだよ!」


息を荒げながら捲し立てる。


青い男「…以外と詳しい てか見てるンスね 以外と このジャンル あと、現実じゃないッス」


的確だった。


黒い男「その世界の人間は現実だろが!」


もう只の揚げ足取りだった。


青い男「↑って言ってるじゃないスか!」


黒い男「うっせ! いんだよー! つか、こんなジャンル異世界作品なんてみてねーよー たまたま調べただけだよー!」


青い男「どっちスか てか、見てンじゃないスか…」


黒い男「兎に角! オレなりにこのままではこの小説も数ある垂れ流し小説と同じ様に忘却の彼方に忘れ去られて行ってしまう! おとーさんはそー考えた!

結果! この小説以外の他ジャンルも取り入れよう! そー考えた!」


セリフが長く、打つのが大変。


黒い男「うるせ!」


青い男「あー…もいッスよ…早くその自分なりの異世界教えて下さいよ…」


いい加減疲れた。


黒い男「お! 待ってろよー! モノローグ形式で次の行から行くからよー!」





この物語を、覚えている者は幸せである―


青い男「んんん…?」



心豊かであろうから―



私達はその記憶を記されて、この地上に生まれてきたにも関わ

らず、思い出すことのできない性を持たされたから―



故に、妖精達の語る次の物語を伝えよう―





黒い男「てカンジな! つかモノログってる間に割ってはいんなよー」


やめろよという仕草で言う。


黒い男「んでな、家庭を顧みない親に反発して空手とモトクロスの大会で優勝した主人公が、その帰り際に異世界に召喚され、その異世界で聖戦士として扱われ、やがて世界の全てに関わる戦いに巻き込まれていくとゆー…

ほんでな!地上人は異世界人よりオーラの力が強く、聖戦士と呼ばれるってぇな! そんで異世界ではオーラで動くマシンに乗って戦うのよー!

ほんでもってタイトルがな!

『異世界に召喚されたら聖戦士ともてはやされ、戦う事になったんだが?!』

でどーよ!」


ドヤ顔で言う。


それを聞く中、うんうん頷いていた青い男が顔を上げて言う。


青い男「んー…待って待って…チョイ待って

コレさぁ…完ッッッ全にダンバイン丸パクリですよね…?

てかまんまじゃないスか!!」


黒い男「…え?」


青い男「イヤ!え?じゃねえ! コレ絶ッッッッ対怒られるよ! 低評価の嵐だよー?! しかも隠す気無くねえ?!…正気!?

あとタイトル! なンスか!? この、今時のラノベ風!!

サンライズからしたらこんなゴミクソしょうもな東京異譚なんてクソ小説なんざ!スよ!!」


指で摘んで折る様な動作で。


黒い男「バカヤロー…! そこはなぁ! 追々この小説がウケて、映像化すると成ったら、サンライズ様に映像作って頂いてだなぁー! 公式でダンバイン載せられる様にしたら!古いコンテンツも今の眼に触れて!この小説もハジけて!一挙両得のwin―winじゃねーのー! やってけるよーこのコンテンツー!」


巧く行ったという笑みを浮かべつつ言いながら、青い男の肩をパツーンと叩いて指をさす。


青い男「イヤ…映像つくんのサンライズもう決定なンスね…

てかさ!コレじゃ先ず書籍化出来ないだろーが! 伏せ字を使え!伏せ字を!

つか古いってゆーな! 懐古厨が湧くでしょ!言葉に気を付けろ!!!

後おれ等も狩られるからな! やめろ!!!」


リテラシーに関する必死な訴え。


コレはヤバイ。


従って


黒い男「えーダメなのぉー?」


駄目


黒い男「…チッ」


反抗的な態度だが大人しくなる。


青い男「で? 結局? なんなンスか? 話の続き」


黒い男「あー? どーでもいーだろこんな読まれねー小説…」


青い男「オイ!止めろ!」


黒い男「そもそもなんだ! 特殊な文体っつってんのにツッコむ輩! 特殊ッつッてんだろーがよー! 作者は台本打ってるんだから台本調なんだよ!」


青い男「イヤ、そこは読者の意見も聞かなきゃでしょ! 読んで貰ってんだから!」


黒い男「うっせ!いんだよー!」


青い男「よくねぇ!!」


黒い男「目黒の話もなぁ! なんなんだよ五色不動の話がベルフェゴールて! 和なのか洋なのかハッキリしろッ!」


青い男「洋というか…バアルはイスラエルだから中東です…」


冷静に引いて告げる。


黒い男「ナニ引いてんだテメっ! そもそもバアルの資料少なすぎんだよ! 山の神て… 調べるの苦労するっつーんだよぉー!」


青い男「だからそーゆーことゆーな!」


黒い男「竜尾鬼だってなぁ…まんま鬼武者だろ!」


青い男「オイ!オイオイオーーーーイ! 単語を言うな!!」


黒い男「目黒不動だってなぁ…行った事無かったから調べるの大変だったんだよ!」


青い男「…それは大変でしたよねぇ…マジで… 頼んで動画と写真撮って貰った…」


しみじみ言う。


青い男「てかね!それを言うなら本編中の回想で出てきた過去編描きなさいよ!」


黒い男「あ、それはムリ」


青い男「なんでだよ!!」


黒い男「長過ぎて…打ちたくない」


青い男「やれよ!! なんでだよー皆気になるよー」


黒い男「いんだよ! 誰もそこまで読んでねぇから!」


青い男「だから自虐ヤメロッッ!! 読むよ!皆読むよ!」


黒い男「後なぁ…本編中でもなんだ! お前の能力! 言葉の具現化とか…! 曖昧なんだよ!!」


青い男「ヤメロッ! それはおれの問題じゃないでしょーが! 設定作った作者の問題でしょ!」


黒い男「お!なんだ?! さっきはこのシリーズを擁護するカンジでしたのに?! 作者批判スか!?作者批判スか!!」


青い男「ちげーわ!」


黒い男「それになぁ…! オレの能力もやってることもなぁ…! DMCのパクリなんだよォ!!」


青い男「よせーーーーー!!!」


黒い男「あんななァ…! 面白くってなァ…! 格好良くってなァ…! 最高のゲームを参考にしてなァ…! 有り難うだよ!」


青い男「え…感謝…?」


黒い男「たりめーだ! 最高だバカヤロウ! Respect!!」


青い男「最後バンダム…」


黒い男「それにな!作者は魔人學園に影響受け過ぎて、好き過ぎてそれっぽい内容にしかならねーだろうが!」


青い男「あーまぁ… おれ等も名前無いのは読んでる人が自己投影出来る為ですからねぇ」


黒い男「おかげで読んでる人解りづらくってスミマセンだよ! 変える気無いけど♪」


青い男「あーもう…感謝ですか謝罪ですか…」


こっからはもー勢い。


黒い男「そもそもな! PV数が少ねんだよ! 死ぬ程調べた設定も後半まで読まれねんだからよ! 皆序章の六話切りよ!!!」


青い男「止めろォォォォォォ!! 続編公表したらわかんねーだろぉぉぉーー!!! 自虐は止せぇぇぇぇぇ!!低評価が点くぅぅぅぅぅ!!」


黒い男「続編とうに出来上がってんだよ! この短編考えてたおかげでまだ公表してねーけどなー!」


青い男「早く公表しろよ!!!」


黒い男「読まれねんだからしょーがねーだろォー!」


青い男「わかんねーだろーーがよぉぉーーーー!!」


黒い男「イヤ!わかんだよ! どーせダメなんだよ! こんな小説なんて! 古くせージャンルにウケない小難しさ…! オマケに長いと来てる…! そんな…こんな作品…! ダメに決まってる!!」


首を左右に振りながら膝を付いて倒れ込む。


青い男「わかんないじゃないッスかぁぁ…!」


その状態を視て、悔しそうな表情で。


黒い男「でも…それでも…見てくれる…ステキなバカヤロウは…居てくれるんだってな…」


絶望から希望へと変わる様に上を向きながら。


青い男「みんな読んでくれる人達(?)…!」


黒い男「だから…! 公表するよ…! 新作…!」


青い男「セン…パァイ…!!」


涙で顔をメチャクチャにしながら。


黒い男「オレ…! もう一度読んでくれる皆を信じてみる…!」


起き上がりながら。


青い男「その粋ッスよぉ…!」


肩を掴みながら。


黒い男「だから…」


青い男「これからも…」


二人「異聞録:東京譚を、宜しくお願いします!!!」




……


………


なんだコレこの小説






―メタ含めし崩壊せしモノ―



―完―































―賢シラ振リテ邪ト変ジルモノ― に続く…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る