罪悪感(実体化)を倒しきれーー

きりぎりす

第1話8月15日、午前6時半ーーすべての終わり

どろりとした黒い何かが滴る


もはや人の原形をとどめてない、こるたーるみたいなものが


ふらふらと歩いてくる

ーー明確に敵意はない、悪意もない、ただそれは攻撃しようとする

殺そうとする


「くっ、、、何よこんなやつ」

洋装のドレスを着た少女は、罪悪感を実体化する異能を持つ


今までも制御不能だっただが、ここまで大きくなくまたここまで黒雲、

どろりともしてない


名にも発さない――当然だ、罪悪感これは、能力いのうによって

操られてるにすぎない


――記憶を消すという処置を受け、一年前に休暇バカンスにきたわけだが

ここでも追われるとは

「こんにちは、どったの?」

中学生くらいの女性だ、顔にかすかに整形跡がある、--背丈は同じくらいで

肌は浅黒い、黒のせーたに、ジャケット、ミニスカート

髪は、。ツインテールのニヤッとした口元の馬鹿だ

「ハイハイ、相棒は下がってる」


女性の頭を押さえて、中学生くらいの少年が来る

「あれが、話に聞いた――罪悪感の擬人化とかいうやつ」


ぱんぱんと柏手をたたき、鈴とさかきを振る

唱えるのは「天津祝詞」


穢れ――この場合は罪悪感を祓う、最強の祝詞


少女の首を締めあげるために、手を伸ばした罪悪感かいぶつが、

光を放って消えていく

「俺は、切雲みぞれ、こっちは相棒のみく――実は俺も、未来から来たんだ

お前のサポートにな」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る