ＦＧＯでインド来てるので乗っかったインド占星術解説（初心者編）

第1話 インドでは、獅子座のあなたも蟹になる？（星座カースト大逆転）

　インド。インド。ＦＧＯでインドが来ましたよ。

　はい。便乗する気満々のコメントから始まりました。主の志の低さが垣間見えております。

　えー、なんでこの講座（的なもの）を始めたかといいますと、そもそもインド占星術をベースにした小説を書いておりまして。その副読みたいな感じでご用意しておったのです。当然小説と同時公開のつもりでしたが。

　大手が。壁サー中の壁サーが。インドに注目しておりますよ。

　というわけで先に解説だけ公開してみようかな、と思ったわけです。不定期更新になると思いますがお許しくださいませ。

　では前置きはここまで。

　そもそも占星術とは、星の動きで運命を占う技術のことです。インド式は世界最古ともいわれており、インド固有の考え方にギリシャ式が混ざってできあがりました。

　なので、微妙に西洋占星術（○リュウジ先生など有名どころが多いのはこっち）とも内容がかぶっております。

　しかし違うところこそが面白い。ということで西洋との相違点、一つ目。

　①天空の区切り方が違うので、太陽星座が前にずれる人が結構いる。

　はい。星座カースト問題が大きく揺れそうです（笑）

　西洋占星術では星座といったら、「生まれた時に太陽がどこにあったか」で見る場合が多いです。

　つまり天空をあらかじめ十二の部屋に区切っておいて、そこにある「特定の星座」を守護者に決める。例えば春の第一エリアなら牡羊座、みたいな感じで。

　そうしておいてから太陽の位置を見て、射手座のエリアにいたら「はい君は射手座ね」という感じ。ただそこにいただけ。意外とシンプル。

　ということはですね。「天空の分け方」が違ったら星座は当然変わってきます。

　そうなると始点の決め方が大事（あとは等間隔に分割してくだけなので、機械的な作業）。

　西洋はとにかくシンプル。「春分点を牡羊座０度（十二星座のスタート）にする」。これだけ。まあ春分点って何だよてめーという声はあがりそうですが。

　春分点とは黄道（地球から見ると、実際は動いていない太陽が軌道を描いているように見える。その時のルート）と天の赤道（地上の赤道の真上の空）がぶつかったところですね。ちなみにもう一回接触するとこがあって、それが秋分点です。春分と秋分の日はこっからきてたりする。

　「ふーん、よくわかんねえけど決まったんならいいじゃん」と思うでしょ。実はこれには落とし穴があって……春分点って、実は少しずつ西にズレてるんです。

　なんでかっていうと、地球の軸が傾いててぐるりんと円を描くから。

※「動いてるなら俺らが気付く」とお思いでしょうが、一周回るのに二万五千年かかるので人間がわかる動きではありません。わかってたら人外です。

　つまり地球の回転ルートがずれる→当然地面にくっついてる赤道も動く→それに伴って天の赤道が動く→春分点が変わっちゃうというわけなんです。

　ということは、毎年毎年スタートが微妙に動いていき……積み重なると、「牡羊座のエリアなのに、空見てもその星座いねーじゃん。それで牡羊座って言っていいのか」という壮大なバグが発生します。

　インド占星術はそれじゃまずいだろ、そこんとこもっとしっかりやろうぜ、ということで春分点よりズレにくい基準を使っています。

　宇宙にある特定の恒星（動かない星）を使うことで、地球みたいにバカバカずれることを防ぐわけですね。それにより、実際の星座配置とかなり近くなっている。これが大きな特徴です。

　なので二つの占星術で自分の星座が違う、ということが頻繁にあります。だからといってどっちが上か下かというわけにはなりません。武術でもそうですが、流派が違うからといって相手をけなしていいわけないのです。

　ただ、「インド占星術で西洋方式の分割方法を使う」「西洋占星術でインド方式の分割方法を使う」と理論が成立しないから混ぜんなよってだけ。

　というわけで太陽星座に苦しんだ皆様、視点を変えるとこういうこともあるぜよってことで納得していただけると嬉しいです。

　最後にオチ。こんだけ言っといてアレですが、インド占星術では太陽星座はさほど熱を持って語られていません（笑）

　重要視されているのは、実はあの星だったりするのです。次回以降で出てくる予定。ではアデユー。