第3話
北野海
「では!グループの中で自己紹介をしてください。」
そう言われると、真っ先に手を挙げたのは明るい茶髪のポニーテールが特徴的な子だった。
「初めまして!
矢吹沙弥香です!高校3年生です!
さーやって呼んでね!
体を動かすことが大好きで、特技はダンスです!
よろしくお願いします!」
この状況で明るく自己紹介できるって凄いなぁ。
何て思いながら拍手をした。
次に手を挙げたのはウェーブのかかったセミロングの髪型と目鼻立ちがハッキリした顔立ちが特徴の女の子。
見た目が一番若そうだからおそらく最年少だろう。
「雪村伽絽琉(きゃろる)です。
中学2年生です。
きゃろたんって呼んでください。
秋葉原女学園に衣舞(いぶ)と日本橋ガールズに乃恵瑠(のえる)と2人の姉がいますが、その2人に負けない様に頑張ります。」
確かにどっかで見たことある気がしたかも。
顔立ちが2人の姉に似ているのだ。
それにしても私よりもしっかりしてるなぁ。
そう思っていた。
次に手を挙げたのは黒髪のショートカットが特徴的な大人っぽいお姉さん。
「私は末永翠です。
大学2年生です。
みい様って呼んでください。
趣味はカフェ巡りで特技はバイオリンです。
よろしくお願いします。」
こちらも大人だけあってしっかりしている様に思えた。
次に手を挙げた子に見覚えがあったが、名前が出てこなかった。
「石川ゆきのです。高校1年生です。
ゆきちゃんって呼んでください。
演技の経験はありますが、歌とダンスは未経験なので一生懸命頑張ります。
よろしくお願いします。」
石川ゆきの。
元々有名な天才子役で、演技力が高く、難しい役柄も見事に演じあげていた。
しかし、中学生になってからはあまり露出がなかったので、自然と名前を忘れてしまった。
と、なると
最後は私か。
「北野海です。高校2年生です。
きたみんって呼んでください。
アイドルが大好きで、皆さんみたいにキラキラ輝ける様に頑張ります。」
緊張しすぎて何を言っているか分からなくなったが、みんな拍手してくれた。
「自己紹介が終わった所はリーダーを決めてください!」
そう言われたので、リーダーの話し合いを数分したが、一番年上のみい様に決まった。
「皆さん自己紹介タイムは終わりましたでしょうか。
これから、5つのグループのプロデューサーを発表したいと思います。」
その声で5人のプロデューサーが入ってきた。
アイドルが好きな人なら誰もが分かる人達だった。
「では
プロデューサーの皆さんは自分がプロデュースするグループの前に立ってください」
私達の前に立った人も凄く有名な人だから、緊張感が増す。
ゴブンノイチ 薊いちご @ichigo1515
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