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俺は穏やかで温かい優しい魔力に包まれているような感覚になり、意識が覚醒してきた。



目をうっすら開けると柑橘系の良い香りのする服が目の前にあり少し驚いた。



確かマスターの部屋にいて寝ちゃったって事かな。

この状態は、膝枕か。


どうすればいいんだ。

と、とりあえず、仰向けになるか。



ケントはそう思いながらゆっくり身体を天井が見える体制に動かした。


そうすると少し覗いたように見ている灰色の髪と眼の美形で男前な格好良い顔の男がニコッと笑いケントを見て頭を撫でた。



「えっと。

おはようございます。

こんにちは。」



ケントはやっべすっごい男前なイケメン!!めっちゃ好みだわー。

と、動揺混じりに思いながらとりあえず何か話を切り出そうと、適当にあいさつを声に出した。



そうすると美形で男前な男がニコッとまた笑い未だ頭をナデナデしながら、話題を出してきた。



「おはよう。よく眠れたか?



起き上がりたいか?



まあ、俺の願望では君が良ければこのままでいてほしいのだが...。

君は俺の好みど真ん中でね。



ってこんな事初対面で言うような内容じゃないな。

忘れてくれとは言わないが。



さて、とりあえず自己紹介だ。俺はこのギルドのマスター、ニコラス・グレイ。

ニコラスと呼び捨てで呼んでくれたら嬉しい。よろしく。」



そうニコラスは言いハッハッハッと冗談交じりに笑った。

そして相変わらずケントの頭をナデナデしている。



「あ。じゃあこのままで。


ぶっちゃけると、えっと。ニコラスの柑橘系の匂いと魔力穏やかで温かくて優しくてなんか心が満たされるっていうか。



あー。うーん。...。


見た目も中身も匂いも好みですっ...!」



ケントは目をつむり勢いにまかせて引きつった笑顔を見せ、初対面なのにそんなことを言う。

羞耻心で頬を少し赤らめながら、目が覚めたときに見ていたニコラスのお腹の方に顔をそむけた。

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