蟹のいる日常『きくらげの投票』
定期的に不定期に、██はやってくる。
クラゲを背負って、はたまた何かと一緒に、俺はそれに向かう。
今年もそれがやってきた。
何も知らないのね、と呟く奴。そうだ、俺は何も知らない。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。
羊は俺に重くのしかかり、一日中続く眠気と倦怠感をプレゼントした。
俺は夕方に起き、それに向かった。
羊が俺の肩にのしかかっている状態で向かった。
入り口で書類を受け取ると、俺はそれを済ませた。
次に蟹に選ばれる奴を決める投票だ。
そんな投票なくていいと言われているし、投票の結果なんて特に蟹に影響もしないのに、投票は行われている。
昔は政治で人を選ぶ投票があったらしい。
今の世界は蟹に支配され、政治で人を選ぶ投票はなくなってしまった。
……なんてことが全部俺の妄想だったらどうする?
政治で人を選ぶ投票は普通に行われていて、蟹に関するあれやこれやは俺がただそれが羨ましいから否定する妄想をしているだけ、かもしれないし。
わかるわけがない。
いつもばらばらになって終わるのだ。
そう。今日もこれで、
おわり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます