『なぞのエラーをおさがしですか?』
「なぞのエラーをおさがしですか?」
「そんなものは探していない」
「なぞのエラーをおさがしですか?」
「探してないと言っているのに」
「エラーを探しているのでしょう」
「……そんなものはない」
「どうしてないとわかるのです?」
「なかったんだ」
「なかった?」
「調べたんだ、でもなかった」
「一度調べただけでなぜないとわかるのです?」
「ないものはない」
「でもほしいのでしょう」
「……」
「あなたはエラーがほしいのだ」
「……」
「この手を取ればそれが得られる」
「……最初からそれが言いたかったのか?」
「さあ? しかし今日からそんな苦しみともお別れだ」
「……そうかもな」「やはり探しておられた」
「……」
「さあ参りましょう。どんなエラーでも授けましょう。つらいのにつらくないエラーをお望みの通り」
断れなかった。断れるはずもなかった。俺はその蟹に着いて行き、そこからどうなったのかは■■しか知らない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます