第20話
「太陽は、優陽を守ろうとしてた。あいつも上級生ばかりの中1人レギュラーで、抱え込んでたんだけど、そんな時にバスケの試合見に行って『俺も頑張らないと』って言ってた。
入院中も会いたくなるから連絡しなかったんだって。
太陽自身は気持ちを優陽に伝えようと考えたけど、一生守れないって分かってるから言えなかっただけなんだ。
いつも太陽の中には優陽がいた。
太陽にとって優陽は…
『大切な人』
だったんだ。それだけは、忘れないでほしい。
あと1つ、最後に伝えてって頼まれたことがある。『俺は、田岡が悲しい顔してたら生まれ変わっても守りに行く。』って。」
私は、声も出ないくらい泣いていた。
「なんで、なんで、私を置いていくの。私は三上くんがいないと頑張れないよ。」
何度泣き叫んでももう、三上くんは隣にいない。
海くんも悲しいはずなのに、ひたすら泣き崩れる私の背中に手を当ててくれていた。
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