太陽が私にくれた陽だまり
河野愛音
出会い
「名前なに?」
高校の入学式のあと、クラスで隣の席の男の子に話しかけられた。
「私は、田岡 優陽」
「なんか桜みたいだね」
「…ありがとう」
なんで桜に例えたのかは分からなかったが、聞くと長くなりそうだったので素直に受け入れた。
「あなたは?」
「俺は三上太陽」
「いい名前だね」
この時私は、彼には秘密があることを知る由もなかった。
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