だれ??
@negerobom
kage.hisom
いつものように夜道を歩いていると、同じくいつものように君が現れる。そしてやはりいつもと変わらず美しいものだった。
決して話しかけたりはしない、干渉しようとはしないけれど、観賞くらいは許してほしいと切に願う。どうかその場から逃げないで、消えないで欲しかった。
君の姿はいつも影のように暗いシルエットに見える。だからといってこれ以上近付くと君が見えなくなるので、この距離感をいつも保っているのだった。横顔が美しい。立ち姿さえ綺麗だ。着ている服を含めた君のシルエットは何処を見ても美しいのだ。まるで人間じゃないみたいに、あるいは人間の頂点に立つ存在だと思わせる。たかが人間の僕はもっと近付きたいと自然に思うのだけれど、やはりこれ以上近付くとシルエットがぼやけて見えなくなる。そして高潔な君を汚してしまうと思って、やはりこの位置で足を止め、立ち尽くすのだった。
近くて遠いそれが、あってないような君の存在が一体何なのか分からないけれど、ただ美しいからという理由だけで、今日も見つめてしまうのだった。
だれ?? @negerobom
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。だれ??の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
嘔吐/@negerobom
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
無気力/@negerobom
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
信じないから神様居ないずら/@negerobom
★1 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
リピート/@negerobom
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます