狐の決意?
戦いの最中、ブルートはふと何かを感じたようにぼくから視線をそらした。
「ほぅほぅ…。思ったよりも早く第一のゲームをクリアしたようだな」
どうやら叶波たちは最初のゲームとやらをクリアしたようだ。
「おっと、申し訳ございません雅楽様」
「そのまま視線そらしとけばよかったのに…」
そのままだったらすぐこいつをぶっ飛ばしてみんなのもとへ行ける。
なんでそんなことが今できなかったのか。
それはぼくの体が思うように動かなかったから。
目が覚めてからか、どうも調子が悪い。
頭がぼーっとする。
ブルート…あいつがぼくが気を失っている間に何かしたか?
「つれないこといわないでくださいよ」
「ぼくに話しかけないで」
と、ぼくはブルートを睨みつけそう言った。
「そんな目で見られたら興奮しちゃうだけですよ?」
その言葉にぼくは全身鳥肌が立った。
「ああ、あなたの体が思ったように動かないのは私のせいではありませんよ?いけませんね、なんでもひとのせいにするのは」
「うわっ…」
あまりに突然のことでつい声に出してドン引きしてしまった。
あれ?ぼく考えてること顔に出さないタイプのはずなんだけどな…。
なんでバレてんの?
うわ~、気持ち悪ーい。
「今気持ち悪いって思ってるのもわかってますよ」
とブルートは顔を紅潮させながら言う。
やっぱりこいつ変態だ。
こんなんみたら誰だってそう思うだろう。
近づきたくないから攻撃する際は遠距離技を使うことにしよう。
そんで叶波たちが来る前に倒す。
こんなんと一緒にいるところ見られたらなんかぼくまで変態扱いされそうだし。
っていうかなんで父さんの周りにはこんな変態が多いわけ?
あっ…父さんも変態だからだ…。
妙に納得がいく。
あーもう!こんな状況になったのも全部父さんのせいだ!
まだ当分家に帰るつもりはないけど、道端とかでばったり会ったらぶん殴ってやる!
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