第1部 3章

のんびり日曜日

 私は日が差し込むのを感じてパチッと目が覚める。

 時計を見ると…10時だった。

 ちょうどいい時間帯に目が覚めたようだ。

 私はあくびをしながら起き上がり、階段を降り、台所へ向かう。


「あら叶波!いつの間に返ってきてたの?」


 お母さんが私を見てビックリしていた。

 

「あっ…」


 そういえばと私は思い出して小さく声を漏らした。

 

「今日の朝5時くらいに帰ってきたんだ。起こしちゃ悪いと思ってそのまま自分の部屋に向かった」

「そんな時間に?叶波、それ本当に勉強会だったの?」


 とごもっともなことを言われ、私はびくっとなった。


「あっ!私、シャワー浴びなきゃ!じゃあ!」

「ちょっと叶波!」


 無理やりごまかして、私はお風呂場に向かうことにした。

 まあ実際にお風呂入らず寝ちゃったから早く汗を流したかったしちょうどいいや。

 お風呂終わったら宿題をやらなきゃな。

 幸い、そんなに量が多いってわけじゃないしすぐ終わるだろう。

 そんなことを考えながら私はお風呂場へ。

 服を脱ぎ終わり、私はシャワーを浴びる。

 ちょうどいい温度のお湯が私の体についてる汗や汚れを落としてくれて気持ちがいい。

 うーん、お風呂ってやっぱり最高!

 今ちょうど6月で熱い時期だし、それだからか余計にさっぱりする。

 あっ、そういえばもう6月なのか。

 夏休みまであと1ヶ月。

 楽しみだなぁ!

 うん…?ちょっと待てよ?

 そういえば、ホロウさんの次の情報がわかるのも一か月後みたいなこと言ってたような…?

 高校生活初めての夏休み…毎日ハードなものになるのかな…。

 そう思うとさっきまで夏休みのことを考えてハッピーになってた気持ちが一気にどよーんとして来てしまった。

 どよーんとしたことでさらに、そういえば夏休みって宿題も多いんだよなって言うことを思い出し、さらに気分がブルーになった。

 …宿題、終わらせられるかな。

 小学生や中学生の時と違って勉強も難しくなってきているだろうし…。

 いやでも、今までの私を思い出せ…!

 夏休みが終わる最低でも一週間前にはもう私は宿題をすべて終わらせていたはずだ。

 よしっと私はどんよりした気持ちをシャワーで洗い流す。

 うん、体も気分もスッキリ!

 ついでに宿題の方も早く終わらせて、余計に気分をスッキリさせよう!



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