第3章:JKだし、青春部活ものを 書いてみっか!

JKだし、青春部活ものを書いてみっか!(1)

・きぃちゃん:ラノベ作家志望のJK2。アホな子。


・桃ちゃん:いい子。


・青ちゃん:不思議ちゃん。


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新章開幕ー!!


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2時間目と3時間目の間の休憩時間、高校の教室で……。



き そういや、異世界転生ものもいいけどさぁ。


桃 どしたの?


き 部活ものもアリだよなぁ。


桃 部活もの?


き ホラ、高校の部活を舞台にしてさ、部員同士の交流とか、大会での活躍を描いたりするわけよ。


桃 あー、マンガやアニメでもいろいろあるよね!


青 JK作家ならではのリアルな描写ができれば、面白くなると思う。


き よーし!部活もの、考えてみっかぁ!


桃 部活っていえば、サッカー、バスケ、野球、ダンス、吹奏楽、軽音……。


き まぁ、当たり前だけど、どれもやり尽くされてる感はあるよなぁ。


桃 んー……。


青 既にやり尽くされたテーマでも、書き方次第で十分面白くはできる。でも、やっぱり新人は話題性が大事だと思う。


き まぁ、まずは興味を持ってもらわないと始まらないもんなぁ。


青 うん。だからサッカーや吹奏楽よりも、できればみんながギョッとするような部活の方がいい。


桃 そっかぁ……ギョッとする、ギョッとする……。


き んー……青ちゃん、何かアイデアないかねぇ?


青 うん。あるよ。「昆虫食研究部」ってどうかな?


桃 ……こっ、昆虫食!?


き おおっ!来たるべき食糧難の時代に向けて、昆虫の旨い食い方を研究する部活ってことだね!


青 そう。ギャグっぽくするんじゃなくて、グルメ小説風にもっていくイメージ。いろいろな調理法を試したり、時には他校と交流したり。それに、みんなで虫採りに行ったり。


き いいねぇ、いいねぇ!


桃 えっと……女子高生が昆虫を食べるの?


青 「部活もの×昆虫食」は、目新しくて注目されやすいと思う。


き 最近YouTubeで、昆虫食べてる人よく見かけるし、話題性バッチリじゃね!


青 それに、「JK×昆虫」っていう組み合わせは、ある種の嗜癖を持つ人からは熱烈に歓迎されるはず。


桃 えっ……えっと、そうなの?


青 そこは確信がある。


桃 そっ、そっかぁ……。


き ふむ。この作品……リアルさがポイントだよね?


青 うん。味、食感、歯触りなどなど、リアリティにこだわると面白くなるタイプの作品だと思う。


き よーし!桃ちゃん、まずはハエあたりからいってみっかぁ!


桃 絶対嫌!!


青 ……桃ちゃんみたいな部員も必要だね。どうしても虫を食べ慣れない子。


き なるほど。確かに部員全員がノリノリだと面白くないもんな。読者が感情移入できるキャラが必要だね。


青 うん。


き そしたら……部活ものでは、「じつは幼い頃から英才教育を受けてきた名プレイヤーなのに、いまはやる気を失っているキャラ」ってお約束だと思うんだけど……そういうのもいいよね!


青 いい。ドラマが生まれやすい。


き 学年一の美少女が……じつは両親が昆虫食の研究家で、幼い頃から虫ばかり食べてきたことが明らかになる。チュー部の連中は……。


桃 チュー部?


き ああ。昆虫食研究部の略称。ちょっとかわいいっしょ?


桃 ……。


き チュー部の連中が勧誘に行くと、美少女は「私、もうイヤなの!幼稚園からずっと『虫食い女』とか、『インセクト・イーター』とか呼ばれてきて……せっかく地元から遠く離れた高校に入ったんだから放っておいて!高校デビューを邪魔しないでー!!」。


桃 かわいそう……。


き まぁ、なんだかんだあって結局入部するわけだけどね。


桃 ううっ……。


青 メリハリをつけるために、土日や夏休みには、身一つで山に入って、昆虫食を満喫しながらキャンプするのもいいと思う。虫、虫、虫の毎日。


き おおっ!「ゆるキャン△」みたいだ!


桃 全然ゆるくないよ!ガチだよ!


き じゃあ「ガチキャン@」だな。


桃 ……「@」って何?


き ダンゴムシっぽいだろ。


桃 虫苦手なんだからやめてよぉ!これから「@」を見るたびにダンゴムシを思い出しちゃうよ!もうメルアドも直視できないー!高校を卒業したはいいものの、メール1つ送れない私には就職口なんてなくて、路頭に迷うんだぁ!責任とってぇ!


き 大丈夫だよ、桃ちゃん!虫はタダだぜ★


桃 やだぁ!


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あれも青春、これも青春、たぶん青春ー!!

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