第2話 天使

「ねえ、霧島さん」

「……吉井。どうしたの?」

「天使って空を飛べると思う?」

「……基本飛べる。西洋画、特にルネサンス期の宗教画では頭に光の輪を付け、空中を浮遊するように描かれているものが多数ある」

「う、うん。それでね。A組の工藤さんも飛べるのかな〜って」

「……なんで愛子が飛べるの?」

「雄二が”君は天使のようだ”って口説い−」

「……ありがとう、吉井。とりあえず、飛ばしてくる」


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