【フラグメント〜作品設定集〜】

エアリアルシリーズ

【用語集一覧：ジャスティス＆スカーレット】

＠世界観

【幻思論（エアリアリズム）】

　エアリアルシリーズ、ひいては貴金属作品群世界観の根幹理論。

　簡単に言えば「現実と架空は同一線上にある」というロジック。

　幻思論において「現実」と「架空」の違いは「物理法則と因果律がどれだけ正常に機能しているか」にあるとされる。

　量子力学的に全てのものは「確率的な重ね合わせの存在」＝「100％の実在でもなければ0％の非実在でも無い」ものとして扱える。

　幻思論はその「確率的存在」であることを物理法則や因果律に対しても適用する。

　物理法則や因果律の100％でない隙間部分を架空＝妄想・幻想として思考のロジックで制御することによって、存在しないものを生み出したり、物理法則では無い別のロジックを適用させたりさせることを可能にする技術が生み出されたことにより、幻思論の時代の各種超技術は成り立っているのである。

　推奨副読本

　　山本弘『シュレディンガーのチョコパフェ』亜夢界について

　　谷川流『学校を出よう！』5巻

　　浅木原忍『Dr.レイテンシーのなぜなに？相対性精神学』

　　量子力学（厳密にはSFにおいて使われるそれの意図的誤解釈）

【異想領域（アザーリージョン）】

　幻思論的に生み出された異空間。

　精神だけ送り込めば仮想現実、肉体ごと入り込めば異空間として機能する。

　言わば存在率の高い夢。世界も一つの大きな異想領域である。

　推奨副読本

　　川上稔『終わりのクロニクル』概念空間

　　範乃秋晴『特異領域の特異点』特異点

　　TYPE-MOON　固有結界

　　神座万象シリーズ　流出・太極

【大非在化（ランダマイザ）】

　旧世界を滅ぼした大災害。

　あるきっかけで因果律が崩壊し、万物が普段の「限りなく存在している状態」から一瞬で「限りなく存在していない状態」へと遷移したことによるワールドエンド。

　原因はとある科学組織の実験の失敗によるものとも、とある宗教団体が悪魔を呼び出してしまったせいだとも、とある魔術結社が大儀式をしくじってしまったせいだとも、ＳＦともオカルトともはっきりしない風説や珍説が流言飛語として流布している。

　旧【真理学研究会】の関与によるものであることが示唆されている。

＠組織

【世界政府（オーバーロード）】

　幻思論の世界を統治する組織。

　旧【真理学研究会】関係者が中核を成している。

【風紀治安部】

　世界政府旗下の治安維持組織の片割れ。

　日常的な問題を解決する警察機構。

【傑戦機関（スヴェリングス）】

　世界政府旗下最高戦力。

　大事件の解決に動員される一騎当千の超人たち。

　基本的に二人一組のチームが組まれている。

　→【ジャスティス＆スカーレット】

　→【パラノイア＆パラドックス】

【真理学研究会】

　旧世界に存在していた組織。

　この世の真理を解き明かし世界を楽園に変えるための研究機関。

　頭よすぎてネジが五本も十本も吹っ飛んだ人間たちの伏魔殿。

　旧世界において幻思論に手をかけていた唯一無二たる特異点。

　単純に物理の研究から美味しいアップルパイの作り方、人間の本質が善か悪かとか宇宙人と交信する方法だとか、とにかく正道からオカルト、心理学哲学の領域に至るまで、学問と名のつくものであれば何にでも手を出していた知のブラックホール。

【ジャスティス＆スカーレット】

　【傑戦機関】のチームの一つ。

　龍原深紅と竜鳳司鏡夜に乙女井熾遠を足した三名のこと。

　傑戦機関の中でも最強と評され、数多くの事件を解決してきている。

　我冬市子からは知り合いの縁で便利な使い走り扱いされている。

【パラノイア＆パラドックス】

　【傑戦機関】にかつて存在していたチーム。詳細不明。

　その地位を悪用し、【ジャスティス＆スカーレット】との激戦を繰り広げた。

【アブラクサス】

　反世界政府組織の一つ。

　組織の方向性は「望郷」。

　幻思論の時代そのものを否定し、旧世界の時代に戻すことを目的としていた。

　ジャスティス＆スカーレット一巻において壊滅させられた。

＠技術・機械

【情報窓（インフォメーション）】

　SFでよくある宙に浮いてる半実体型のビジュアルデバイス。

　幻思論の産物の代表格。

【理論式（ロジックコード）】

　物体に対して幻思的に設定する固有の法則。

　一部の世界で魔術と呼ばれている技術体系は世界に刻み込まれた理論式であるという学説も。

　RPGツクールやUnityを触ったことがある人向けに説明するなら、オブジェクトに対して設定するスクリプト、という表現が一番近い。

【メガマキナ】

　大型の人型機械。

【超速道路（ラピッドライン）】

　異想領域技術の代表格。地下に敷設された高速道路。

　空間そのものに理論式が設定されており、この中で移動するものは地上比の数千倍の速度を出すことが可能になる。

【幽幻黒衣（ブランクキャスト）】

　幻思技術によって作り出される仮想生命。

　何も無い場所に『人間がいる』と言う情報を植え付ける事で産み出される。

　仮想生命であるため自由意志や魂を有することは無い哲学的ゾンビ。

　世界政府が労働用の人足として作成し、各公的機関で秘密裏に運用されている。

　反世界政府組織へも技術が流れており、戦闘員として使用されることが多い。

【物体形成能力】

　文字通り無から想像力によって物体を具現化する能力。

　エアリアルシリーズの世界の架空率なら誰でもやろうとすれば出来る……とジャスティス＆スカーレットの二人はいうが、理論上可能なだけであり実際に使えるレベルにまで高めようとするなら相当な修練が必要になる。

　というかそもそもやろうとすれば出来るということすらあまり知られていない。

【異想領域破壊装置（パレットナイフ・デストロイヤー）】

　時乃彼岸異想領域研究所で秘密裏に作成されていた存在。

　絵の具の層を剥ぐように、存在する異想世界を丸ごと削ぎ取る対界機械。

　パイプが組み合わさってできた異形の樹木のような形をしている。

　本来の用途は『世界』を丸ごと人の手によって作り出すためのものであり、幾つかの基本的な地形や物理現象を作成する機能も有している。

　【既成界然・蒼天直下（プリセットリージョン・フォールスカイ）】

　　【異想領域破壊装置】が有する異想領域プリセットの一つ。

　　1Gの重力加速度と三千メートルの高さを持つ大気圏。

　【既成界然・焦熱地獄（プリセットリージョン・ゲヘナクリメトリ）】

　　【異想領域破壊装置】が有する異想領域プリセットの一つ。

　　灼熱の溶岩に満ちている洞窟。

【終局仮砲・現葬宝哮（フィナーレコール・エンドマーク）】

　【ジャスティス＆スカーレット】が有する最終兵器。

　その機能は【大非在化】の再現。つまり「世界を終わらせる」個人兵器である。

　動かす為には世界政府の最上位権限による第三解放までの許可、所持者である熾遠の許可、正式使用者である竜鳳司鏡夜の幻思論的個人認証といった複数のロックを通過する必要がある。

　滅多なことでは使えない究極武器だが、鏡夜は深紅にムカついたという理由だけで利用を申請している（当然却下された）。

＠その他

【正義ノ味方（ジャスティス）】

　竜鳳司鏡夜のこと。ノがカタカナなのがポイントらしい。

【赤い髪の少女（スカーレット）】

　龍原深紅のこと。みためそのまんま。

【機械の聖女（アリスドール）】

　乙女井熾遠のこと。

　【真理学研究会】が企画した彼女の作成計画である【アリスドール計画】に由来する。

【ヘルメスタワー爆弾事件】

　【ジャスティス＆スカーレット】が手がけた事件の一つ。詳細不明。