月のように・・・
勝利だギューちゃん
第1話
夜の町を歩くのが好きだ。
この辺りは、治安がいいので、悪い人はいない。
なので、ひったくりとか、通り魔とか、悪い人はいない。
悪く言えば。ド田舎。
なので、建物は程んどないので夜空が奇麗だ。
満天の星空、まさに天然のプラネタリウム。
星を見るのは好きだが、星座や星の名前は殆どわからない。
まあ、気にしないが・・・
「あの星は、何て名前だろう」
月は大きく輝いている。
そのそばには、たくさんの星がいる。
ひとつひとつは小さいが、みんな月の事が大好きなのだ。
その月には、輝くために太陽が力を貸してくれる。
そんな、月のようなひとに、僕はなりたい。
・・・なんてね・・・
ポエットみたいな事を言うのはやめておこう。
性じゃない。
ちなみに、ポエットとは詩人の事、
ポエマーの表記は、正しくない。
まあ、細かい事を気にしてたら、ろくな大人にならないが・・・
「のどか渇いたな。何か飲むか」
近くに自販機がある。
そこで、紅茶を買って飲んだ。
ピコピコピコ
「あっ、当たったな。もう一回」
紅茶のボタンを押した。
ピコピコピコ
「また当たった。でも、持ちきれないので辞退しよう」
2本の缶紅茶を持って、近くの公園のベンチに腰を下ろす。
都会なら、バカップルのたまり場となるが、ド田舎なので、いない。
「また、来てたんだね」
女の子に声をかけれる。
ド田舎なので、村中みんなが顔なじみ。
この子も例外ではない。
「他に行くところないからね」
「私も・・・」
「年頃の女の子が、危なくないの?」
「ここら辺は、大丈夫だよ」
さすがに、知りつくしてるな・・・
「はい、紅茶」
さっき当たった1本の紅茶を渡す。
「ありがとう。でも、炭酸がいいな」
「贅沢言うな」
「ごめんごめん。いただくよ」
女の子は、受け取った。
乾杯をする。
「一緒に、星をみようか?」
「うん」
「ねえ」
「何?」
女の子は、声をかけてきた。
「人が死んだら、星になると言う話があるね」
「ああ、よくきくね」
次の彼女は、僕の心も代弁しているものだった。
そう、僕も気になる。
≪私が死んで星になったら、地上のみんなは、気付いてくれるかな≫
月のように・・・ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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