恋しちゃって、ちょっと、ばか。
山田波秋
第1話
さぁ今日も朝だでもいつも朝は来るのだからいちいち
うなってもしょうがない。
歯が痛くないたぶん薬がきいてきたのだろうぼくはこの痛みってやつに3日間も悩まされてきたんだべつに痛くなくってもいいってもんだろう。
今日は午前中
からついていなかった。
資料をパソコンで作っていたんだけどさぁできたと思いデータを
セーブしたんだけど煙草をプカーって吸って帰ってきたらそのデータのいたるところに
赤いバッテン印が
あったんだ。
最初はビックリ
したよどうも画面のイメージを資料に貼り付けたんだけど貼り付け方がおかしかったらしいんだ。
ぼくはなんかもう一回作り直すのよりも赤いバッテンをみんなにみられるのがイヤでこっそりと資料のデータから赤いバッテンを消してもう一度作り直したんだだからもう午前中はほとんど終わり。
やっと資料を作り直してはぁー終わったって思ったんだけど考えてみるともう僕には何もやることがなくて(何をやっていいかわからなくて)あわててみんなを見るとみんな忙しそうに仕事をしているんだみんな次にやらなければならない事がわかっててそれに向かって爆進中って訳だでもぼくは何をやっていいか判らない。
お
昼になった。
ぼくは後輩とご飯を食べに行った別におなかはすいていないんだけど今ご飯を食べないと昼休みがおわっちゃうしなによりそんなことをしたら午後からお腹が空いちゃうじゃないか。
お昼は冷やし中華を食べたんだけど2/3食べたところで残しちゃった後輩は驚いていたけど僕はなんで食べれないか判ってるんだきっと次に何をしたらいいかわからないのに回りのみんながどんどん仕事をしていくからなんだ新しい仕事になって少しとまどうとぼくはいつもこうなるだから安心してご飯を残せるんだ。
おおおお気がつくと今昨日も会った女の子が横を通り過ぎていったじゃないか!今日は全然きがつかなかった残念なんて思う前にぼくは今日もその女の子を見れてうれしいって思っているんだ。
あんな子がぼくの彼女だったらどんなに人生バラ色だろうかきっとヒトメぼれなのだなぼくは。
でも実はぼくはもう一人気になっている女の子がいるんだその子は先週飲み屋であった子で本当にぼくってやつは2人の女の子に同時にヒトメ惚れしてるんだ彼女達にはちゃんと彼氏がいるのにいやいるはずなのに。
そんなことを考えながらもぼくのことを好きって言ってくれる女の子に冷たくしちゃうんだまったく最低なヤツだぼくってヤツは。
そんなことを思いながらもぼくはいたって冷静だ実は
ふとしたきっかけと
いくつかの偶然で
ひとはたやすく恋に落ちるんだ
なんてカッコ良くいっちゃったが昔読んだ本のフレーズだうん実に気に入っている。
- お昼に会った子は先週の会社のビールパーティーの会場でぼくの部署の庶務担当の子の同期という設定でぼくの目の前にふっと現れたんだ僕はゾクッと
したよだって夜の風に吹かれる彼女にぐっと”おんな”をみたんだから別にエッチなところをみたんじゃないぞ誤解しないよう。
で、その後会社でご飯を食べてたらその子がぼくに会釈をしてくれたんだ僕が忘れかけていたのにきっとこれが原因。
- 先週飲み屋であった子はぼくが全然その子とおしゃべりとしていないのに(現にその子とは対角線上に座ってたんだ一番遠い位置だ)帰り際にぼくのことが一番気に入ったっていってぼくの名前をうれしそうに連呼
してくれたんだきっとこれが原因。
ふたつのケースとも別にこれといって特別な感情がなくたってできる当たり前のことだきっとそう社交事例
社交事例だ。
でもその社交事例がぼくにとってはきっかけだったんだ偶然だったんだそう受け取って
しまったんだでも悲しいことに時としてこういうシチュエーションは受け取ってしまった方の片思いに終わるんだ相手にとっても迷惑な話だ。
彼女達の彼氏がうらやましいなだってあんなかわいい子たちがその彼氏のためにいうことを聞いて尽くして他の人にみせない顔までみせちゃうんだ。
それを俯瞰でみているような感じがして怖くなっちゃうぼくっていうのはきっと考え過ぎでちょっとマゾだ。
でも思うんだ彼女達は綺麗だしカワイイから彼氏がいるのは当然だ
けどだからって生まれたときから彼氏がいたって訳じゃない
だろう?きっと彼氏に振られたこともあるだろう。
でも彼女達は綺麗だしカワイイからすぐに次の彼氏ができちゃうんだ
だからどうだろうその次の彼氏ってやつの候補にぼくもいれてくれない
かい?
ぼくは今そんなチャンスを期待しつつ毎日を過ごしているのかもしれないな。ばかだ。
恋しちゃって、ちょっと、ばか。 山田波秋 @namiaki
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