第50回:確率の問題

今回もさっくり系。


・確率の問題

 実際にプレイしている人なら分かる事ですが、麻雀で高い役で上がるのに必要な牌をピンポイントで引ける割合はどれ位でしょう? これに関してはどのような上がりを想定したかによって割合は変動します。しかし、ゴルフの大会で全日程をホールインワンで……と言うのは確率以前の問題でしょう。ホールインワンがどれほど難しいのかはゴルフの大会をテレビで見ている人ならば、分かりますよね? 実際、テレビでもスポーツで取り上げる際にホールインワンが出ると大きく報道するケースもあるので、それ程にホールインワンはレアなのです。


 そう言った確立を容易に変更し、何でも100%で確定。そうです、それが可能なのが創作なのですよ。しかし、本当にホールインワンだけで優勝を独占する様なゴルフ作品が本当に受け入れられるでしょうか? おそらく、ゴルフの経験者は手に取る可能性が低いです。異世界ファンタジーでは無双とか俺TUEEEが下火なので、隙間を狙って現代を舞台にしたゴルフ物で同じようなフォーマットで……と考えても、そうした単純に当てはめただけでは失敗します。


 以前にも何度か言及したロケハンの重要性は、ここから来ています。陸上競技でもあまりにチートすぎる選手がいると、ほとんどの選手がモブで主人公にしかスポットライトが当たらないでしょう。それでも駄目なのです。主人公だけで動く話と言うのも滅多にないのですから。


 だからこそ、容易に変更できるような確立を操作し、明らかなチートプレイで無双するような作品では、競技や題材を変えたとしても「いつものお決まりパターンだよな」で終わってしまうのです。ご都合主義が頻繁に起こるような作品も、この部類に入ると思いませんか? つまり、そう言う事です。

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