第21話相関図

 真面目に今の相関図を考えてみようかと思う。


【主人】←【ソロ】

 ↑↓    ↑

【クミ】←【ミャウ】


 といったところだろうか?

 私が主人を好きなことは言うまでもない。

 しかし、残念なことに主人からの愛はペット以上のものを感じなかった。


 私はこれを当たり前にはしたくなかった。

_ペットとしての一線を越えたい。

 別に主人を手篭めにしようというのではない。

 ただのペットで終わりたくないのだ。

 何か手はあるはずだ。

 そう思いたかった。


「ほら、ソロ。ごはんだよ」

 わんわん。

 じゃなくてさ。

「わぁ美味しそうだね」


ヴヴヴ


 クミには前科があるからな。

 一回私はクミにごはんを取られている。

 犬のごはん取るとか何してんの?


チリチリチリン


 私のしっぽに今鈴はついていない。

 あれから主人に外して貰っていた。

 では何の音かといえば、

「ごはんもらいッ」


チリン


 勢いよく動くクミの猫耳カチューシャについた、鈴の音だった。


チリリン


 最初にクミがソロの鈴可愛い私もやりたい!

 というので、でも尻尾ないじゃんと主人が言ってしまった。

 それでクミが泣き崩れたので、猫耳カチューシャを買ってきてそこに付けることに落ち着いた。


 すると肉球も欲しいとか言い始め終いには全身猫になっていた。

_これではいつかの犬の着ぐるみだな。


 うわぁ。ステキです!可愛いです!美しいですクミさん!


 ミャウのテンションは爆上がりしていた。

_本当に何で私達は人間ではなかったのか。

 同じ人間同士でもこうもわかり合える者もいるまいに。

 相思相愛であるが故の悩みでもあった。


「悩むとハゲるぞ」

 ほぅらこんなに。

 クミは私の髪を摘み上げて抜く。


 最近ブラッシングされてないだけだ。

 主人は今忙しい。

 手を煩わせるワケに、、

「じゃあ私がやろうか」

 ちょっと待て!お前がやると色々マズいことに、、、

「いいからいいから」

 明らかに猫用の道具をクミは構えていた。


 それはまさか私の、、、


 ミャウがもじもじし始めた。

 ミャウ。お前が考えているようなことではないと思うぞ?


ミャォォォォンッ


 興奮のあまりまた遠吠えをする猫。

_もう犬でいいよなコイツ。


サクッ


 ん。おぃクミ私の背中に何をした。

「うぅん?何もしてないよ」

 何だその薄ら笑いは!

 絶対何かしてるだろ!


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