第14話A-12声優初挑戦

 そうして撮影が始まった。

 カメラなどの機材が運ばれるのかと思えば、それはなく私はいつも通りクミと話をしていた。

 そこを主人がスマホで撮影する。


 おぃこれではいつもと変わらないではないか。

「いいからいいから」

 私が散々クミに遊ばれている映像。

 私にとっては黒歴史なのだが、主人の作戦なら従ってみよう。


「ここで私はクミを蹴ればいいのか?」

 丁度私が主人の方を向いた時に主人が低い声で話し出した。

「しかしそれではクミが「構うことはないかかってこい!」

 構えるクミに跳びかかる私。

 これでいいのかホントに。

 で、投げられた。


クルンッ


 見よう見まねだが、ミャウの動きをやってみた。

 一瞬できたが、


ドタッ


 体の重みがついて来なかった。


「ミャゥ」

 違います先輩こうですよこう!


 見るといとも簡単にこなすミャウ。

_だから私は苦手なんだって。

 しかも犬が猫の動きなんてできるワケが、、、


ギラン


 あ、ごめんなさい。

 ミャウの猫目に睨まれて私は黙った。


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