第137話
22番ダンジョンは土の迷宮だ。岩が多く、
ただ、今の私には『心強い仲間たち』がいる。
「ピピン。リリン。出ておいで」
ペンダントについている水色の宝石に手を触れると、地面に水色と黄緑色のスライムが現れた。
ちなみにこの『
何方も呼び方は『せいまし』のため、区別するため聖魔師を『テイマー』と呼んで区別している。聖魔士と違って聖魔師は希少なため、丁重に保護されている。
《 ちょっと〜。私たちも出してよ〜 》
二体のスライムが楽しそうに周囲を飛び跳ねて遊んでいる姿に癒されていたら、ペンダントの宝石から声が聞こえてきた。
「って。呼んでなくても勝手に出て来るじゃん」
《 だって〜。私たちが出てこれるのって『ダンジョンの中』だけなんだもん 》
「家の中でもテントの中でも都市でもフィールドでも。勝手に出てくるでしょ」
《 仲間外れにしないでよ〜 》
そう言って私の前に現れたのは体長10センチの『風の妖精』です。すぐに『水の妖精』と『火の妖精』も飛び出してきました。『光の妖精』は出てきてすぐに周囲を明るく照らし、眩しかったのか『
「もう。光を強くしすぎよ。眩しいから少し弱めて」
《 ごっめーん。ちょっと嬉しくて張り切りすぎちゃったー 》
光の妖精は魔力を弱めると暗の妖精に近寄り《 ゴメンね 》と言いながら頭を撫でる。暗の妖精も《 大丈夫。驚いただけ 》と言って光の妖精に笑い返す。魔法では反発し合う光と暗だが、妖精たちは仲がいい。四元素の妖精たちも何故か仲がいい。
「あれ?『地の妖精』は?」
《 1番ダンジョンの様子を見に行ったよ。でも《すぐ戻る》だってー 》
《 なんかねー。《ダンジョンの様子がおかしい》んだってー 》
「おかしい?何が?」
《 ただいま。やっぱりおかしかったよ 》
詳しく聞こうとしたら、地の妖精が帰って来た。両手を差し出すと、手のひらの上にちょこんと正座した。この子たちは、手のひらに乗る時は必ずちょこんと正座する。その様子が可愛くて思わず顔が緩んでしまう。
いかん。いかん。癒されている余裕はなかったんだった。
「お帰り。何がおかしかったの?」
《 1番ダンジョン近くの地脈が弱ってた。だからダンジョンが壊れたところを修復出来なくて、崩れが大きくなっていったんだ。でも地脈の
「お疲れさま。どうする?魔力の補充する?」
《 ううん。大丈夫。ただね、補強も兼ねて地脈を強めたから、他のダンジョンもちょっと魔物が強くなってるかも・・・ 》
「だって。みんな頑張ってね」
《 妖精使い、あら〜い 》
「じゃあ、この辺の収集は終わったし置いてこ〜」
《 いやあー!置いていかないでー! 》
頭に必死にしがみついてくる風の妖精に誰もが笑った。
ガウ!
ペンダントの宝石から
「・・・ああ。ウサギの登場だけど、誰が行く?」
《 私が行ってくるー 》
風の妖精が真っ先に飛び出していった。その後を水の妖精が追いかけて行く。風の妖精は攻撃が得意で防御が苦手だ。『攻撃は最大の防御』という子。敵に『
《 あの子、怖がりなのに・・・ 》
《 見た目以上に疲れているの、気付かれているんでしょ 》
「愛されてるねえ」
ガウ!
地の妖精は
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