第440話
「んで、これからどうすんの?」
まだ早いけど昼飯とか?
人が少ないつっても都心に集まってるってだけで、ここも食えるところとかは色々あるし。
それともどっか行きたいとこでもあんのかな?
「あ~まずは――」
「え」
そして俺たちが向かったのは。
「いらっしゃいませー」
「お昼買いましょ」
コンビニでした。意外。弁当でも作ってるのかと思ったわ。
……って、昨日急遽決まったからか。つまり俺のせい。
んで、店員は……ここはロボか。人がやってることもあるけどたぶんトラブったときに控え室にいるかイベントだから完全放置なんだろう。
ま、至って普通のコンビニだわな。
にしてもコンビニで昼飯買うのは……。俺は良いけどカナラ的には実際どうなんだろ? やっぱどっか店とか行きたいとかならなかったのかな?
「寅ちゃんとこの
それはそれで意外……ではないか。ほとんど学園か自宅の行き来で観光みたいなのとかできてないんだもんな。
機会があるとすれば転校手続きのときくらいか。
でもたぶん雪日の感じからしてそんな余裕はなかったはず。でないと新鮮とか言わんだろうよ。
「なに買おかな~♪」
とりあえず。お洒落なお店とかでなくてよかったのかなーみたいな心配は杞憂だな。
てか、こいつの場合下手な店より美味いもん作れるし。少なくとも和食は。
洋食系は……家庭料理はそれなりに作ってたけど。凝ったというかレストランで食うようなのはなかったな。ってなるともし外食するなら高級イタリアンとかフレンチになりそう。あ、あと焼肉とかも作ってたことないわ。
焼肉……この着物で焼肉……うん。ミスマッチ。てか臭い移りヤバそうで連れてけねぇわ。
そもそもそんな金は俺にはない。連れてったとしても支払いはリリンかカナラに任せることになるわ。
……リリンが焼肉とか来たら金額がとんでもないことになりそう。軽く三桁万円いくんじゃなかろうか。ぜってぇおごりたくねぇ。てかおごれねぇ。
「坊? 選ばんの?」
「ん?」
と、くだらねぇこと考えてる間にカナラは色々と選んだみたい。
ラインナップは~……っと。
・こしあん団子(いきなり?)
・ぶどう大福(二連甘味)。
・チョコバー(また甘味)
・明太マヨおむすび(やっとまとも)
・イチゴ味の飲むアイス(時期外れの甘味)
・ビール(戸籍設定未成年じゃなかった?)
・チューハイ(また酒)
・ワンカップの日本酒(またまた酒)
・瓶の芋焼酎(もう勝手にしろ)
「これになんや揚げもんあるからどれか選ぼ思て」
「あ、そう」
まぁ……うん。好きにすれば良いと思うよ。お前が幸せなのが何よりだ。
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