研究資料16頁目 鎌足虫について

【名前】

 ケリュース

【種族】

 鎧虫種がいちゅうしゅ

【別名】

 鎌足虫かまたりちゅう

【生息地】

 タルタ荒野など

【大きさ】

 全長一〇ファルト程の中型種

 雌雄しゆうで全長に大きな違いはないが、メスの方が若干大きい

 メスはオスよりも腹部がふくらんでいる

【生態・特徴】

 暑季から乾季の終わりまで活動する

 住む地域や環境によって身体の色が違う

 昆虫のカマキリに似た怪物モンスターだが、前足が鋭い鎌になっており、ある程度の防御力程度なら切り裂いてしまう

 乾季は産卵期に入る為に巣から出て異性を求めて移動をするが、暑季の頃は巣から出ることはほとんどなく、穴に隠れてひたすら獲物えものが近くを通るのを待ち伏せしている

 主なえさは草食動物や小型怪物であるが、仮に大型怪物や同族が相手だったとしても関係なく、巣の近くを通ったらおそいかかる

 巣から飛び出してくる速度はとても速く、急所を狙って一撃で仕留しとめ、巣に引きずり込んで食べる

 巣の中にいる時は、周囲の砂や土を自身にかぶせて穴を埋める為、見つけることは困難である

 戦う場合は、おとりなどを使って巣からおびき出すのが良い。巣から出ても強いことには変わりないが、見えない場所からいきなり飛び掛かられるよりは対処出来る分だけ若干戦いやすいはずである

 両前足の鎌による攻撃は脅威きょういであるが、資金が潤沢じゅんたくな冒険者ならば、鉄火竜てっかりゅうやライトメタルの防具を用いることで攻撃を防ぐことが出来る。もちろん、飛び出して来たところに反応して武器や盾を構えることが出来るなら、それが一番良い対処法である。出来るのであれば

 乾季に入ると異性を求めて巣から出て移動を始めるが、特にメスは卵を産む為に栄養をたくわえる必要があり、移動中も獲物が通り掛かれば飛び掛かるなど凶暴性きょうぼうせいが増す

 乾季では、街道にも出没する為、討伐とうばつ依頼が出されることがそこそこある

【素材】

 両前足の鎌は武器にもなるが、鎌を扱う冒険者は少ないので需要じゅようがない。一応、腕の良い鍛冶師かじしならばそりを加工して片刃の剣に仕上げることも出来るが、引き延ばされた分、切れ味や耐久度は落ちる

 メスの卵巣は上級魔法薬ポーションの素材としてもちいることが出来るが、入手難易度なんいどの高さから、他の素材で代用されることが多い

 雌雄関係なく体液は、低級魔法薬の素材になる

 外骨格がいこっかくは、そこそこ丈夫じょうぶである上、軽く、加工もしやすいことから、機動力を重視する戦闘方法スタイルの冒険者の一部に人気である

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