8頁目 新米冒険者と自己紹介

 イユさんに連れられて一〇年振りに冒険者ギルドの門をくぐると、一九年振りにかつての冒険者仲間であったジルと再会した。しかし、新米冒険者育成という面倒事を押し付けられて、これからの冒険者生活に不安を感じていた。


「悪かったわね。面倒事とか言って。今日からしばらくあなた達の教官役に任命されたフレンシアよ。よろしく」


 場所をギルドの隅にある休憩スペースへと移した私達は、まず自己紹介をしてこれからのことを話し合うことにする。

 この重い空気の中で自己紹介をしなければならないこととなった原因の一端であるジルには、後で仕返しをするとして、一先ひとまずは関係改善の為に動くことを優先する。しかし、私の第一印象は最悪だろう。現に、四人の中から一歩前に出て自己紹介してきた少年冒険者は、キッとこちらをにらむようにしてきた。


「人間族、セプン・ローイだ。一応、ギルド長からの命令である為従うが、俺はあんたを教官とは認めない」

「構わないわ。早いところ一人前になって卒業して頂戴ちょうだい


 おーけー。路線変更だ。

 早々に関係改善を放棄ほうき。こうなったら手っ取り早く新米卒業まで持って行き、お役御免やくごめんになることにする。その為に、反骨精神をやしなうよう挑発しておく。

 第一印象が良くないならそこから無理してすり寄るより、あえてうらまれるようにしておけばそれをバネにしてしっかりと成長してくれるだろうと期待する。

 仮に冒険者として伸びず落第となったところで、私には教官失格のレッテルが貼られるだけで特に困ることもない。それに彼らも、落第する程度ではいざという時に動けずに命を落とすことも十分にある。であれば、ふるい落とすことも一つの命を守る行為である。

 心の中で言い訳をしながら、セプンと名乗った男を見、そしてちらりと後ろの三人を見る。四人とも成人したて、もう少し歳を取っていたとしても、せいぜい一〇代後半から二〇代前半程度と思われる外見である。エルフと違って、彼らは人間族と獣人族だ。となれば、見た目通りの年齢であろうと予想出来る。

 改めてセプンの外見を観察する。身長は私より少し高い。一六五ナンファくらいだろうか。灰色の短髪で若干癖毛くせげが目立つ。

 自己鍛錬たんれんを欠かしていないようで、しっかりとした身体付きなのは装備の上からでも分かる。筋肉の付き方や、立つ際の重心の位置などからして、得物はおそらく両手剣。それも重量のあるタイプだから刃の幅が広いか、長さが長いかそれともその両方。

 魔法は分からないが、それは後々分かることだろう。ただ武器の選択からして、防御を上げるか更に攻撃力を上げるか、重さによるスピード低下をおぎなう為の身体機能強化か。とにかく、何らかの補助魔法である可能性が高い。いずれにせよ、攻撃魔法という線は薄いと考えられる。ないこともないだろうが、前衛で大剣を振り回しながら呪文をとなえるひまはない。仮に攻撃魔法を撃つつもりなら、大剣という選択は却下きゃっかである。

 続いて自己紹介をしたのは、犬型獣人族の少年だった。


「エメルト・クリソ。武器は双剣。魔法は土と風」


 エメルトと名乗った少年は、小麦色の毛をした獣人であった。この子もセプンと同じように私のことをこころよく思っていないのか、その固い表情からは感情を読み取れない。簡潔かんけつな自己紹介からも想像出来るが、口数が少ないタイプなのだろう。私よりも頭一つ分は高いから、一八〇ナンファ以上はあるだろうか。大きい。

 獣人だから人間よりは身体機能は高いはず。それでもあしはともかく、腕の筋肉がまだまだな気がする。これでは、戦闘時には手数で押せても決定打に欠けてしまい、反撃をもらうことになりかねない。

 魔法は土と風の二つあるというのは大きい。こればかりは遺伝である上、どの魔法を受け継げるかは完全に運である。ただ、それを使いこなせるようにならなければ、ただの邪魔な選択肢だ。戦闘中に迷っている時間はない。一瞬一瞬で有効な手を打つ必要がある。また、新米だからまだ呪文詠唱えいしょうが必要なのだろうが、これを無言かつ剣術などの動きながら並行処理が出来るようになれば、戦いの幅が広がる。ただ、現時点では筋力が足りないので、よう筋トレである。


「あたしの名前はコールラ・コラッルよ。槍を使うわ。ギルド長直々の推薦すいせんなのだからさぞ優秀なのでしょうね。お手並み拝見させていただくわ」

「はい、よろしくね」


 次に自己紹介をしたのは、眼鏡を掛けた委員長っぽい雰囲気ふんいきの人間の少女だ。髪は赤と紫それぞれの色の毛が混じり合ったロングのツインテール。背丈は小柄で、一四〇と少しくらいか。

 確かにこの体格ならリーチの長い槍は有効であろう。ただ、こちらも筋トレと、後は体力を付ける為のランニングも必要だと思う。

 魔法については何も言わなかったが、セプンと同じように補助型と予想しておくのが良いか。それとも、全く関係ない魔法の可能性もある。だが、どのような魔法であっても、訓練と応用力によっていくらでも伸ばせるので、はずれだと思っても頑張ってきたえて欲しい。まだ何の魔法を使うのか分からないが。


「えぇと、ワタシ……ですね。あの、チャロン・トアイトです。あの高名な『迅雷じんらい』さんに、指導してもらえるなんて、その、光栄です。えっと、あ、武器は十字弓クロスボウです。魔法は……その、温度魔法です」

「あ、うん、よろしくね。それとその二つ名は、恥ずかしいから普通に名前でお願いね」

「は、はい、えと、その、ふれんしあさん……」


 最後に自らを紹介したのは、私と同じくらいの身長の人間の少女だった。髪は青みのかかった黒色のボブカット。言葉遣いからも分かるが、人見知りなのか、若干オドオドとしており、垂れ目のせいもあってか、自信がないように見える。

 クロスボウを武器とすると言っていたが、接近戦もこなせるようにナイフさばきも教える必要があるだろう。遠距離武器の弱点は、ふところに入られることだからだ。

 魔法は、温度変化を操るもの。どの程度の規模、範囲、質量、そして温度をあやつることが出来るのかは不明だが、こちらも鍛えると面白い魔法に化けるだろう。熱するだけじゃなく冷やすことも出来る。遠距離役ということもあり、食材の運搬をになうことも多くなるだろうが、その際、よりよい保存状態を維持出来るというのは、食材の賞味期限を増やし、移動の中で、常に新鮮な食べ物を食すことが可能になる。

 ただこの世界には、精密な温度計や湿度計などの気象観測用機器はない。精密でなければあるにはあるが、同じ場所に設置しても誤差が出ることからあまり信頼性はない。

 主に普及しているタイプとしては、以前の世界でガリレオ温度計と呼ばれるタイプの物が、こちらの世界ではポピュラーである。しかし、ガラス管の中に入れる重りの重さに規定などはなく、作る職人の裁量によってばらつきがあることからあくまで目安程度にしか使われていないことが多い。

 まぁ何度だ何度だと一々目くじらを立てるのは研究者くらいで、我々一般市民にとっては、肌で感じた温度が全てである。暑ければ薄着になるし、寒ければ厚着する。その程度の認識だ。湿度もまたしかり。

 こういった認識から、液体によって凍る温度に違いがあることを知る人は少ないだろうし、沸点ふってんなども細かく計算している人は果たしてどれくらいいるだろう。特にこのルックカ周辺は、寒季に入っても水が凍る程までは寒くはならないし、雪も積もりにくいので、下手したら氷とは氷魔法が使える人が作る物ととらえている人がいてもおかしくない。実際、暑季は氷魔法使い大活躍だいかつやくである。

 よって、水は何度で凍り、何度で沸騰ふっとうするというのは、こちらではあまり浸透しんとうしていない。そもそも何度というのもないのだ。暑い寒い暖かい涼しい乾燥するジメジメするこれだけで、大概たいがい何とかなる。

 温度が理解出来ないなら、気圧や酸素濃度の話をするのは早すぎる。とはいえ、こちらは一考すべき案件である。何故なぜなら山岳地帯での怪物モンスターの討伐を依頼された冒険者が、原因不明の謎のやまいに倒れ、最悪の場合そのまま死にいたることがあると旅行記に記されていたのを読んだことがある。

 うん、高山病である。こればかりは、ウィルスでも毒でもないので、魔法薬ポーションを飲ませたところで完治は難しいのではないか。飲まないよりは多少マシにはなるだろうが、根本の解決には至らないだろう。呼吸法や行進速度に注意すればある程度の改善にはなるはずだが、彼らは山を登りに来たのではない。怪物と戦いに来たのである。

 この現状を打破する為には、少なくとも前世でいうセルシウスさんかケルビン卿に代わる学者の登場が望まれる。ちなみに、私では代わりにならない。この世界に生まれて既に一〇〇年を優に過ぎた。前世の授業の内容など覚えていないし、そもそも私は天文学も物理学も数学も……というか理数系全般が苦手だったのだ。これでは私は世界を救うことは出来ない。グッバイ世界。

 全く関係ない内容が脳内を通り過ぎる中、それとは別に、私自身は再度、四人の得意武器と魔法、装備の確認を行い、魔法はどの程度の熟練度なのかも自己申告で聞いていった。

 これで分かったことは、セプンの魔法は、予想通り筋力増強系の魔法。戦闘前に自身にバフを掛けて突撃するのだとか。そして、コールラは炎魔法であった。防具は皆同じようなレザーアーマーに急所部位などには、鉄をもちいた防具が着いていた。それぞれ、多少色が違っていたり、デザインに差異はあるものの、おおむね新米らしい装備である。

 とりあえずは、私含めたこの五人でパーティを組んで明日から一緒に訓練をこなすことにし、今日のところは、一先ず食事を一緒に食べようと提案した。

 彼らはまだ駆け出しだ。お金もそう無駄遣い出来る程ないだろうから、先輩である私がおごることにする。チャロンは喜んで着いてきたが、後の三人は嫌そうな雰囲気を出していた。ただ、空腹には勝てなかったのか、渋々しぶしぶ私の泊まる宿屋の食堂へとおもむいた。

 昼過ぎであることから、食事をするお客も少なく、待つことなくテーブル席に着く。ただ、私は注文しない。朝、既に豆や木の実を食べた上に、先程は串唐揚げを一本も食べてしまったのだ。下手したら、明日いっぱい何も口にしなくても問題ないだろう。そのことを告げて私は水だけを注文した。


「エルフというのは、便利な体質なのね」


 そう切り出したのは、コールラだ。


「ほとんど食事を必要としないのに、私達と同じように動けるなんて、うらやましいわ」

「エルフの食事程、簡素な物もないわよ? ほとんどが木の実や豆に野草。たまに動物を狩っては切って焼くだけ。味付けは塩くらいね。香り付けに匂いの強い野草を使うこともあるけど、香草は、どちらかと言えば、食後の口臭対策で食べる程度の物よ」

「そう聞くと、今の食事が良いわね……でも、女性として太りたくないし、悩みどころよ」

「まずお前は身長を伸ばすことじゃないのか?」


 からかい気味に口をはさんできたのは、セプンだ。だが、口ではそう言うものの、どこかこちらを探るような視線を送っていることから、エルフがどういった種族なのかを観察しているのかもしれない。それを理解しているからか、コールラも「うるさいわねぇ」とつぶやくだけにとどめているのだろう。

 彼らからすると、エルフとは未知の存在であるのだ。噂や書物で見聞きしていたとしても、実際に目にするのは初めてか、仮に見たことがあったとしてもその数は少ないはずだ。その為に少しでも情報を得ようとしているのかもしれないが、これを相手にさとられずに出来なければ意味がない。逆に出来れば一人前だ。何のかは分からないが……諜報員ちょうほういんとか?

 まぁ私はそもそもエルフではなくハーフエルフであるし、その上に中身が異常で非常にエルフらしくないので、参考になることは非常に少ないと思う。

 仮に私と同じよう年齢のエルフがいたとしたら、やっていることは、彼らと同じような新米冒険者だろう。

 何とか話術でこちらの情報を引き出そうとしている二人とは対照的に、エメルトとチャロンは終始黙ったままで食事を口に運んでいる。

 チャロンは何とか話題に入れないかオロオロしているだけなのに対し、エメルトは興味ないような素振りをしている。しかし時折、特に私の種族や戦闘などの話になった時には、ちらりを視線をこちらに向けてきたり、犬耳が動いていたりしているのはバレている。こちらもまだまだのようだ。

 そんな妙な緊張感の中、少し遅めの昼食は終了し、各自解散となった。しかし、その際一つ伝えることがあった。


「じゃあ、明日は早速、皆の習熟度の確認の為に訓練するから、朝食が終わったら、西門を抜けた先の街道で集合ね」

「街道? 南の演習場じゃ駄目なのかよ」

「まぁちょっと特殊な訓練をするからね。それに、皆、私の実力を知りたいだろうし、戦闘訓練でもする? もちろん一対一じゃなくて一対四よ。まとめて掛かってきてね。勝てたら……そうね、卒業で良いわ」

「はぁ? 本気マジかよ」

「あたし達をめてるということ?」

「どう捉えても構わないわ。どちらにせよ、お互いの実力は知っておく必要はある。それは私だけじゃない、あなた達もよ。明日朝まで時間を上げた意味をしっかり考えなさい」


 そして、私は途中で打ち切った町の観光へと繰り出すべく、食堂を出ようとしたところで足を止めて振り返った。


「本気で掛かってきなさいね。こちらも本気でいくから」


 若き冒険者達を置いて外に出た私は、早速本屋へと突撃して立ち読みにいそしむ。

 先程はギルドへ連行されてしまった為に、のんびり本屋を物色することも出来なかったので、何か珍しい物がないかとパラパラとページをめくっては次の本を手に取る。ジャンルは旅行記や医療書、薬学書、おとぎ話に聖書まで幅広く。興味のある物はとりあえず本を開く。本当ならまとめて購入したいところだが、旅をするのに荷物になってしまうので泣く泣く立ち読みで我慢をする。

 立ち読みを始めて数刻、日が傾いてきたことに気付いた私は本を棚に戻し、宿屋への道を歩く。その途中、古着屋を見つけたのでいくつか追加で必要になった物を買い揃える。


「さて、引き受けた以上は頑張るけど、それで育つかどうかはあの子達次第。でも、素直そうな子達だから、きっとものになるわね」


 その呟きは誰の耳にも届かず、夕闇へと落ち行く町の喧噪けんそうの中に溶けて消えた。

 部屋に戻った後は、明日の訓練内容の詳細を詰めていた。


「一対多の戦闘訓練と来たら、あの少年漫画みたいなことしてみたいわね。まぁ小道具なしで、純粋な戦闘力を測る為の訓練だから、漫画みたいに変則的なことはしないつもりだけど、やっぱり、地味でも修行回とか面白いわよね。その人物キャラがどんどん強くなっていくのって、読んでてワクワクしたし」


 串を砕いた欠片かけらが、小さな灯火ともしびとなって机周りを照らす中、私は、書き損じの紙の隙間隙間に、明日の予定を書き込んでは線を引いて消す作業を繰り返していく。そしてその後、一刻程仮眠を取った私は、動きやすいようノースリーブの民族衣装といつものホットパンツに着替え、昨日古着屋で購入した革の手袋と同じく革製のブーツに手足を通し、ストレートの金髪を、首の後ろでたばねてひもしばる。そして、見た目重視で防塵用ぼうじんようのゴーグルとスカーフを首に巻いて準備完了。持って行く武器は剣と弓と矢筒とナイフのみ。その他の防具やコート、狙撃銃ライフルは置いていく。


「里の外じゃちょっとだけ恥ずかしいけど、やっぱりこの格好が落ち着くのよね……」


 エルフのイメージと違い、和装っぽい雰囲気の白色を基調とした民族衣装。白い生地に、黄色や橙色の線や模様が縫い込まれており、光にかざすとキラキラと輝く。森に入る時には目立ってしまうが、逆に生い茂った森林の中でも他者から見つけやすいように作られている。

 腰部に巻かれるのは帯ではなく、コルセットのような形状をした布製の腰巻きで、色は橙色。一人で脱ぎ着しやすいように、紐をへその前で縛る形だ。

 コルセットにも銀色の刺繍ししゅうで様々な模様がい込まれているのだが、これらの模様は、エルフ族に伝わる古い魔法の術式らしく、耐魔法や耐刃たいじんといった加護がほどこされている。

 しかし、口伝くでんによって技術や知識を継承する種族がら、資料などは残っておらず、今はかろうじて残っている模様を元に、衣装へきざむことが伝統となっている。なるほど、エルフ族の起源は文字を扱えたらしい。しかしその知識は一体どこへ行ってしまったのか。それとも何もかもなくなってしまい、エルフの歴史から消え去ってしまったのだろうか。消失早過ぎでしょ。

 ヒトと呼べる存在が誕生して八〇〇〇年と言われているが、エルフの寿命からしたらついこの間だ。それが何も残っていないということは、最初のエルフは何も残すつもりがなかったということだろうか。

 自身の種族なのに何も分からないのは悔しいが、もしかしたら人間族などでそういった歴史研究をしている変わり者がいるかもしれない。もしそんな人がいたら、是非ぜひとも話を聞いてみたいと思う。

 いたみなどがないか、鏡の前で色々ポーズを取って見てみるも大丈夫そうだ。

 本来の私達ルキユの森のエルフの民族衣装は、そでこそ元々なかったが、日本の着物のように丈が長くひざより下まである。しかしそれだと動きづらいので、半分程の長さ、腰部ようぶを少し超える程度の長さまで短く加工してある。

 だが次の問題として下がすっぽんぽんになってしまうので、下着とホットパンツをくようになった。元々はノーパンだったのだ。ちなみに、ブラは最初からしている。

 短く加工したからといって、加護が減る訳ではなく、加工に合わせて別の箇所に模様を刻んでいるので問題ない。

 そして、全ての準備を整えた私は、日の出と共に部屋を出た。

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