愛してる

@nobumasa

第1話

「ほっといてくれよ」って親の手を振りほどいていたのに

泣きじゃくる君のほほを手で拭っている私がいる


「ほっといてくれよ」と突っぱねられて

いつまでも親だと思っていたのにいつの間にか

「いつまでも世話がかかる」と思っていた君の世話になっている


暗闇の公園で「友よ」を合唱したこと

ふと触れた手に胸が張り裂けそうになったこと

そんなこと有ったのかい、と聞かれて

それは、君の生まれるずっと前


だから、君は私なのだ



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