侍は迷宮を歩く
綿貫むじな
設定など
設定資料:モンスターリスト(サルヴィの迷宮:地下四階更新)
<地下一階>
・コボルト
犬の亜人系魔物。
粗末な剣と盾を持って戦うくらいの知能はある。
地下一階に出る魔物なのでそれほど強くは無いが、集団で出て来た場合は注意する必要がある。
・アンデッドボーン(死骨)
人間の骨が迷宮に漂う魔素によって動き出したもの。
武器を持っておらず、攻撃手段は殴りや蹴りくらいのもので、しかも動きも緩慢なため、迷宮初心者が相手するにはうってつけである。
・スケルトン(骨人)
人間の骨に迷宮に漂う死霊が取りついて動き出したもの。
アンデッドボーンよりも明確な意志らしきものを持って動く。
コボルトと同じように武器を持って戦う知能はある為、アンデッドボーンと同じように戦おうとすると危険。
動きはアンデッドボーンと同じく緩慢なので、よく見て戦おう。
打撃に弱い。剣よりメイスやこん棒を使うと良い。
・ゾンビ(動く死体)
迷宮内の死体に死霊が取りついて動き出したもの。
動きは遅く、注意さえしていれば個々のゾンビを倒すのは簡単。
本領は数が多い時に発揮される。痛覚や急所が無いため、耐久力が高く中々倒れない。
倒す場合は首を落とすか、手足を落として動けないようにすると良い。
・ゴブリン(小鬼)
人間の子供程度の大きさの魔物。
こん棒程度なら使う事が出来るが、大した敵ではない。一匹だけなら。
ゴブリンは大抵集団で現れ、囲んで戦う戦法をよく使う。
それでも冒険者であれば倒すのは容易だろう。怪我でも負っていない限り。
時々毒を仕込んだナイフを使う事もあるので、毒消しは持っていた方が良い。
・冒険者崩れ(戦士、僧侶、魔法使い、盗賊)
冒険者から迷宮の魔物として成り下がった人間。
迷宮初心者を狙って徒党を組んで襲い掛かる。
しかし地下一階に居る連中は大したことはなく、少し慣れた冒険者たちであれば容易に追い返す事は可能だろう。
魔法使いが
気を付けるのはそのくらいだ。
・ハイウェイマン(追い剥ぎ)
冒険者崩れの盗賊とは違い、元々強盗を生業としていた人間。
ほぼ集団で襲い掛かってくる上、奇襲や不意打ちを仕掛けてくるので迷宮初心者にとっては手強い相手。全滅も覚悟すべし。
慣れるまでは逃げた方が良い。
集団戦に慣れる相手としてはうってつけで、多少力をつけたら挑んでみるのも良い。
大抵何らかのちょっとした宝を隠している。彼らの潜んでいる部屋で宝箱を見つけたら罠解除をやってみるのもいいだろう。
<地下二階>
・グリーンスライム(緑粘菌)
ぶよぶよしており、地面を這いずりながら動く不定形の生き物らしき物体。
移動速度は遅いが、天井から人間の顔めがけて落ちてくるなどしてくる場合がある。
いちおう急所は存在するがスライムの内臓構造について知っていないとうまく突けず、無駄に苦戦する。火に弱いので松明や
グリーンスライムは体の中に毒を癒す水を持っている。
もし毒消しが無い場合はスライムの体の中に手を突っ込んでみよう。
多少のダメージはもらうが、毒消しも同時に貰う事が出来るぞ。
・ポイズンスライム(毒粘菌)
グリーンスライムと違い、体の中に毒水を持ったスライムの亜種。
迂闊に触ると毒状態になる。
グリーンスライムよりも攻撃的で、積極的にこちらに近づいてこようとする。
火に弱いのはグリーンスライムと同じ。
・ストラングラーバイン(奇妙な蔓草)
自分から歩くことの出来る蔓草。
移動速度自体はそれほどでもないが、問題は麻痺攻撃を仕掛けてくる。
麻痺治しを持っていないと探索が上手く行かないのはこいつのせい。
植物系の魔物の常として火にとても弱いので、
・オーク(豚人)
豚のような顔をした、亜人系魔物。
人間よりも図体が大きく、力も強い。まともに戦うと苦戦は必至。
しかし知能に問題があり、注意力も散漫なので曲がり角に曲がって待ち伏せや奇襲などが簡単に効く。呪文も良く通るので
友好的なオークも多く、気分によっては戦わずに素通りする事も出来る。
・ホブゴブリン(大型小鬼)
ゴブリンが成長した姿。
人間と同程度の大きさになり、そのぶん使える武器も多様になった。
知能の方はゴブリンより多少良くなった程度で、人間にはまだまだ遠く及ばない。
こん棒や斧といった力任せに攻撃できる武器を好む。
お供にゴブリンを連れている事が多いが、二階を歩き回れる冒険者ならそれほど苦戦する事はないはずだ。
・ゴブリンマジシャン、プリースト(小鬼魔術師、小鬼僧侶)
ゴブリン亜種。比較的知能の高いゴブリンが冒険者の持っていた書物などを読み取って呪文を覚えたもの。
魔術師は
僧侶は
どちらも大した呪文は使えないが、後衛に居ると厄介なのでこちらも呪文でさっさと倒してしまった方がいいだろう。
・首狩りウサギ
名前の通り、強力な前歯で首を切り落とすウサギ。
見た目は普通のウサギより少し大きい程度かな? と思う程度だが侮ってはいけない。
地下二階で一番気を付けるべき相手。
特に徒党を組んで現れた場合は逃げた方がいいだろう。
・見習いニンジャ
忍者見習いの冒険者崩れ。
見習いなので大した事はできないが、素早いので中々攻撃は当てづらい。
たまに首刎ね攻撃を仕掛けてくるが、めったに成功する事はないだろう。
気を付けるのはそのくらいだ。
・フェアリー(妖精)
いたずら好きの妖精。
魔法攻撃が得意で
大体一緒にマジックコイン(魔法金貨)や踊る宝石袋と一緒に出てくるので、金欠な冒険者たちが血眼になって探している。そして大抵逃げられる。
・マジックコイン(魔法金貨)
命を吹き込まれた金貨。
体当たりくらいしかやってこないが、それなりに固いので痛い。
もし遭遇出来たら一週間は宿屋に泊まってゆっくりと過ごす事が出来るだろう。
滅多に出会う事のない魔物だが。
・踊る宝石袋
泥棒対策として、とある魔法使いが宝石袋に意思を与えて泥棒の魔の手から逃れられるようにしたもの。
しかし魔法使いの意思に反して宝石袋は自由を求めて飛び回り、持ち主の魔法使いからも逃げ出してしまったと言う逸話が遺されている。
その魔法使いの宝石かは定かではないが、出会ったら非常に運が良い。
ぜひとも逃さないようにしたい所だが、苦労して捕まえた所で中身がクズ宝石ばかりで骨折り損という事もあったりする。
地下二階以外にも地下四階以降にも出現したという目撃報告がある。
回想が深いほど袋の中に入っている宝石は良い物だという噂が立っているが、そのぶんだけ危険性が高まるのも冒険者は覚えておくべきだ。
宝石を追いかけて自分たちが迷宮の餌食になってしまうのは、バカバカしい。
<地下三階>
・ガスドラゴン(火を吐く亜竜)
地下三階に降りた時、まず洗礼を浴びる事になる魔物。
火の息を吐いてパーティ全体にダメージを与えてくる。
それも複数で必ず現れるので、まず魔法使いが死ぬ事故が多発する。
奇襲された日には全滅も覚悟しなければならない、それくらい厄介な魔物。
物理も呪文も普通に通るが、そこそこ体力は高いので冒険者としての力量をキッチリ上げ、かつ武器を良い物を持ってこよう。
・ロッティングコープス(腐った死体)
ゾンビよりもさらに腐敗が進んだ死体。
強力な麻痺毒を持ち、触られるとほぼ麻痺してしまう。
ゾンビよりは耐久力に劣るので見つけたらさっさと火葬するか、解呪してしまおう。
・ゴースト(浮遊霊)
特に明確な意志もなく迷宮内を漂っている霊。
大抵は冒険者たちの事を気にすることもなく迷宮内をうろついている。
時々悪意を持って襲い掛かってくる事があるので、霊の対策を忘れずに。
・ガスクラウド(煙雲)
何らかの意思が寄り集まり、ガス状の雲となった魔物。
ガスだけあって火球などを使ってくるが、大した魔物ではない。
物理攻撃は通りづらいので魔法使いや僧侶による呪文で対処しよう。
・シェイド(影潜み)
暗い場所に良く表れる魔物。
人間の影に潜み、背後から襲い掛かる。
どうやって影に潜んでいるのかはわからないが、少なくとも霊的存在ではない模様。
その証拠として物理攻撃が通る。体力自体は少ないので先に見つけられたら即座に叩こう。
・リビングスタチュー(動く石像)
命を吹き込まれた石像。
石像なので動き自体は緩慢だが、石像が持っている武器が強力な場合が多い(両手剣や両手斧、バトルハンマーなど)。
一撃でも貰えば瀕死に陥る打撃力を誇る。また石像なので耐久力も高い。
剣よりもメイスやハンマーなどの打撃武器で戦おう。
呪文なら土系の
・オーガ(人食い鬼)
オークよりも更に大きい亜人。かといってオークより知能が無いわけではない。
半端じゃない膂力をもってこん棒を振るってくる。
大きい癖にやたらと素早く、冒険者との戦いを楽しんでいる節も見られる。
耐久力も高く呪文もさほど効かないので、純粋に冒険者としての力量を試される敵。
唯一助かる点としては、ほぼ一匹で出現するのでターゲットを絞られないように動き回ればさほど攻撃されずに倒せるかもしれない。
・守護者:戦士
地下四階への階段を守る守護者。
斧とロングソードをそれぞれ装備している。防具はフルプレート。
戦士としてはマスタークラスほどではない。体力が少し高い程度であり、地下三階を十分探索してきた冒険者であれば対峙して苦労する事はないだろう。
・守護者:アサシン(暗殺者)
地下四階への階段を守る守護者。
短剣を持っている。防具は鎖帷子と篭手。
とても身軽で、かつ首刎ね攻撃を積極的に行ってくる。
毒、麻痺を仕込んだ攻撃も仕掛けてくる為、それらの対策もきっちり行う事。
体力は戦士程は無いので前衛は真っ先にこちらを狙うと良い。
・守護者:ハイプリースト(高位僧侶)
地下四階への階段を守る守護者。
メイスと小盾を持ち、鎖帷子を装備している。
その他にも
その中で一番厄介なのは
・守護者:メイジ(魔術師)
地下四階への階段を守る守護者。
杖とローブを装備している。
パーティー全体を攻撃してくるので真っ先に片付けたい。
魔術師なので体力は低い。最初にこちらの魔法使いが呪文を唱えられるかどうかの勝負になる。
<地下四階>
・ジャイアントセンチピード(大ムカデ)
大きなムカデ。大きさは人間の背丈よりも大きく、時には三倍以上もの大きさになることもある。
強力なあごでかみ砕く以外にも麻痺も持っており、しかも目の前に居る者は全て噛みつこうとする攻撃性の高さが脅威。
外骨格も大きさに比例して固く、生半可な武器では攻撃も通らない。
関節の隙間を狙うか、火で焼くなり冷気で凍らせるなりすると良い。
・ヒュージスパイダー(大蜘蛛)
蜘蛛がそのまま大きくなったような魔物。
毒以外にも糸吐きでこちらの足をからめとったり、武器をねばつかせて奪ったりするいやらしい敵。
虫なので火に弱い。
また外骨格も固くなく、物理攻撃も通りやすいのが幸い。
蜘蛛だけにすばしっこく、天井や壁も自由自在に歩けるので奇襲に気を付けたい。
・ドラゴンフライ(蜻蛉)
トンボ。迷宮内に何故居るのかはわからない。
魔素にあてられたか、ここのトンボは火を吹く術を会得した。
もちろんサイズも外のと比べて大型化しているぞ。
集団で火を吹かれると厄介だが、虫なので火と冷気に弱い。
トンボだけに空中での機動力が優れているので、一時停止した瞬間を狙って攻撃したい。
・アーマードローチ(鎧ゴキブリ)
人家に出現する忌まわしい方ではなく、山や森の土の中に住む方のゴキブリが巨大化したもの。
金属鎧のような硬い装甲を持ち、生半可な剣や打撃武器は逆にはじき返してしまう。
前肢がモグラのように硬い爪を持っており、土を瞬く間に掘り返してトンネルを作る。
積極的に冒険者に攻撃してくる事は無いが、掘り返したトンネルや穴にハマって怪我をする冒険者が多く、地味に嫌がられている。
・グリズリー(羆)
ヒグマ。迷宮内になぜ居るのかはわからない。
迷宮の獲物は栄養が良いのか、外に居る熊よりも体格が三倍近く大きい。
噛みつきと突進、爪の攻撃は脅威そのもの。
縄張り意識が強いのか、そこかしこに自分の縄張りであることを示す目印を残すので、見かけて戦いたくない場合はそこから離れると良い。
ただし習性はクマそのものなので、基本的に群れで現れる事は無い。
倒す場合は必ず
・ウェアウルフ(人狼)
狼の特徴を持った亜人。
狼並に素早く、知能は人並みにある上に集団で必ず出現するため、地下四階では警戒すべき魔物である。
弱点らしい弱点は特にないが、効かない呪文や状態異常も無い。
満月の夜になると狂暴性が一層増すので、地下四階の探索は満月時は避けるべしと冒険者の間では言われている。
・ツインヘッドバイパー(双頭の毒蛇)
奇形の頭を二つもって生まれた蛇。
迷宮に住む魔物の例によって大型化が著しく、人を丸飲みするのが容易いほど大きい。
牙には毒が仕込まれており、噛みついた時に毒を流し込んだり、あるいは牙から直接毒を噴射して敵の目に吹きかけると言った使い方をしてくる。
毒は猛毒であり、
蛇なので氷の魔法に弱い。
・ガーゴイル(悪魔の石像)
悪魔を模った石像が魔素にあてられて動き出したもの。
石像の癖に空を飛んだり、魔法を使ってくる。
例によって素材が素材なので、打撃系の武器を使おう。
とはいえ、リビングスタチュー程硬くはない。飛行中に魔法を当てて落下させると一撃で破壊できたりするので狙ってみてもいいだろう。
・マンイーター(食人植物)
食虫植物が大型化して人間を襲うようになったもの。
頭と見られる部分がパカっと開いて人間を頭から丸飲みする。
植物の癖に動きが早く、背後から忍び寄られて一気に食われる冒険者は数知れず。
マンイーターはその習性から冒険者が持っていた物を胃袋に残している事が多く、冒険者の中にはマンイーターを専門で狩っている者もいる。
二階でフェアリーの後を追いかけるよりはこちらの方が現実的であるが、問題は四階の敵は強いので単独でマンイーターのみを目的に狩るのは辛いものがある。
それでも宝石の一つや二つ、あるいはいい装備が出れば狩りとしてはおいしい。
・リーパー(枯木の魔物)
枯木に死霊でも宿ったか、意思を持って動き出したもの。
とはいえ、マンイーターのようには動けず一か所に根を張っている。
厄介なのは狭い通路や分かれ道の分岐点にちょうど出現したりして、行き先を阻む所。
良くしなる枝を武器代わりに振るってくる。
それ以外にも地面の下から根っこで攻撃してくるので、遠い位置に居ても油断してはならない。根っこは枝以上に伸びている。
・クローリングシーウィード(這いずるわかめ)
地下四階には大きな地下湖があり、その周辺で蠢いている海藻。
どうも魔素にあてられたわけではなく、マンイーターのように自ら動いて獲物を探しているらしい。
見た目そのものはワカメで何とも奇妙。特に強いわけでもないが、他の魔物と一緒に現れた時に足を絡めとられりして動きを封じられる事はあるので、それには注意したい。
倒したあと、食べる事も出来る。スープや味噌汁にするとおいしいが、宗一郎以外の冒険者は食べた事がない。
・旧き神々の狂信者
地下四階に存在する「旧き神々」を信仰する信者。
迷宮内部に神殿を建立し、毎日決まった時間に礼拝するというサイクルで生きている。
迷宮内部に何故神殿を造ったのか、旧き神とは一体何なのか?
信者は旧き神について、外部の人間には教えようとしない。また外とは極力関わりを持とうとしない。しかし、信者の数は増える事も減る事も無く常に一定を保っている。
神殿の礼拝所に地下五階へ行く階段が存在し、冒険者が神聖な神殿の中に無造作に入ってくる事に非常に腹を立てており、見かけ次第「
それ以外に使える呪文は無い。メイスを持っては居るが素人に毛が生えた程度である。
もし信者になれば、会話は可能なのだろうか?と疑問を持って信者になってみた冒険者も居たが、日が経つにつれその冒険者は教えに深くはまりこんでしまい、結局帰ってこなかった。
・旧き神(人型)
旧き神々の神殿の礼拝堂にある、祭壇に掲げられている神の一種、とされるもの。
信者は毎日朝と夜に礼拝堂に集まり、この神と呼ばれる何かに祈りを捧げている。
この神曰く、現世界に降り立つために人間に憑依したが、あまりの次元の違いに人間の体が変容を起こしてしまったものが祭壇に祀られている素体、らしい。
人間の存在を自分たちの次元まで引き上げる為に暗躍している、らしい。
宗一郎曰くタコ人間にしか見えない。
なお、声を聞いた人間も宗一郎しかいない。信者ですら旧き神の声を聞いた事はない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます