第2話 凡人

自分の事を平凡と位置づけたのは

いつからだろう?

確かに子供の頃から、これといって

取り柄の無いガキだった気がする


小学生の頃は野球が上手かったり

走るのが速かったり

はたまた勉強が出来たり

そんな奴らが羨ましかった気がする


だからなのだろうか?

物心付いた頃から車が好きだった

速く走れない自分が

車があれば速く走れる

車があれば強くなれるかもしれない


車は凡人である僕の、ある意味で憧れだった


高校生になってバイトを始め

免許が取れる18歳になったら

直ぐに教習所に通い

免許を取った


それからは車の為にバイト地獄の日々だったが、何も無かった自分には

充実した時間だったんだと

今は思う


車に乗る事で色々な年代も生活も違う

人達と知り合えた

車で走る事で沢山の仲間が出来た


凡人の僕に車のは夢や希望を与えてくれた


だけど仕事や結婚生活や周りの仲間達の

環境も変わり


また僕は平凡な日常に戻って行った

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る