異国の上空には幾つものヘリが飛び回り様子を伺っていた。姫の宣誓後、しばらくしてから、異国の一角が僅かに光ったかと思うと稲妻が天へ昇り、一機のヘリが撃ち抜かれた。ヘリは爆散して墜落。その後次々と雷鳴が轟き、次々とヘリが撃墜され始めた。

日本は決断した。

太平洋側の護衛艦から次々とミサイルが発射された。異国の中心にある17世紀のような巨大な城へ向けてミサイル群が向かっていった。しかし、城に着弾する随分前になにか壁のようなものに阻まれ全てのミサイルが爆散した。海軍は諦めず全てのミサイルを発射し続けた。全艦が全弾を打ち尽くした。晴天の下、軽やかに爆煙が晴れた後を見るに古城には傷一つついていなかった。まるで冗談のように石の古城どころかそこに辿り着く前にすべてのミサイルが爆散していた。まるで、如何なる存在でもあの地に入ることは許されないかのようだった。

米軍は決断した。

核を投下した。