引き籠り箱入り娘、勇者やります
@sakuteru
第1話 引き籠りの独り言
単刀直入に話そう、私は超絶美少女引き籠り箱入り娘の姫華ちゃんだ!!
…と、思いっきり自慢にもならない事を叫んでしまったが、つまり外出恐怖症のニートです。
だってぇ!外は危険がいっぱいだよ!?いつ死んじゃうかわからないんだよ!?
だけど家の中は自由に動けるし、家族とも喧嘩してるわけでもない、むしろ全肯定。
勉強だって嫌いじゃないし、画面を隔てるなら普通に話せる。(家族は普通に話せるけど)
私は特別に家で授業を受けられるようにしてもらってるわけです。
そんな生活を外に出られなくなった日からずーっと続けてるわけだけど、パソコンと言う大きいようで小さい世界、私は“この世界”で出来ることは殆ど網羅していた。
…が、どうしても自分の手で手に入れたいものが出来た…
そう!限定品!!よりにもよって私の大好きなゲームのキャラクターのフィギュアに描き下ろしイラストが付いてくる!?欲しい!買いたい!手に入れたい!
他のグッズであれば諦めることもできたがこれは欲しいですはい、私はそう思います。
すぐさま私は…
部屋を駆け出し…
親を探した!!
「ママー!?」
居ない
「パパー!?」
…いにゃい!?
「お兄ー…はそもそも居ないや」
甘えられるお兄ちゃんくれよ!!
…代わりに見つけたのはテーブルの上に乗った置き手紙。
『愛する姫華ちゃんへ
あなたがこの手紙を見ていると言うことは、そろそろコミケの時期なのでしょう。
あなたはとても楽しそうに限定品の話をしてたよね。
すごく心苦しいけど、自分で買いにいってくれる?ほら、可愛い子には旅をさせろって言うじゃない?
そう言うわけで、応援してるからね!
パパ、ママより』
「ちくしょぉぉぉおおおーーー!!!」
いやまてよ!限定品の話をしたのは昨日の晩御飯の時間!!そして今は朝七時!!引き籠りにしては規則正しい生活!!深夜に荷造りして出ていったの!?
な、なんだ…!この動悸…!覚悟を決めろ!姫華!行かねば…ならん!!
…まずは着替え…
数年ぶりに私服を着ることになるが、これが思いの外成長していたらしく、サイズが小さい。
「…痴女か!?」
やっべぇ!服がねえ!
そこで私が考え付いたもの、それは…
「実用性のあるコスプレ衣装引っ張るしかないか…!」
私の収入源、それは某動画サイトでの顔隠しコスプレ配信でのスパチャであった。
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