第26話 ノア入隊

 次の日の朝。

 ノアはハリーに言われたように訓練所にやって来た。そしてハリーと共にグレタ隊長に挨拶に行き、正式な隊員となった。


 ハリーから制服や訓練着、隊員バッチを頂いた。


「自分用の剣はまだまだ先でいい。今は訓練所のどの剣でも使っていいよ」


「はい!ありがとうございます!」


「アヴァー!」


 ハリーが叫ぶとアヴァは走ってやって来た。


「こちらが昨日話したノアだ。隊員には1人世話人をつける事になっているんだよ。ノアの世話人のアヴァだ」


「そうなんですか!心強いです。ノアです。よろしくお願いします」


「あぁ、こちらこそよろしくな!」


「世話人は1人だが世話をする者はノア1人じゃないから、あまり独占しないように頼むよ」


 そう言ってハリーは笑った。


「楽しそうですね」


 タマ子が合流した。


「タマ子!入隊出来たよ!」


 ノアは嬉しそうにタマ子に話した。


「良かったね!ノアの夢がかなった!」


「夢だったのか~そいつは素晴らしい。だがノアこれからだぞ!頑張ってくれよな」


 アヴァがそう言ってノアの肩を叩いた。


「じゃ、あとはアヴァに任せて俺は隊長の所に行って来るよ」


 そう言ってすぐ隊員館の方に歩き出した。それを見たタマ子は2人に何も言わずハリーの後を走って追いかけた。


「ハリー」


「どうした?そんなに走ったら転ぶぞ!」


「今度はいつお休み?」


「ん~、そうだなぁ。状況次第では明後日位かな…なんでだい?」


「家に遊びに来て欲しいんだぁ~。たまにはいいでしょ?」


「家って城にか?!」


「ダメ?国王も喜ぶわ」


「ん~そうだなぁ。訪問するとしたら隊長も一緒がいいかな…」


「それでもいい!お願い!」


 タマ子は懇願した。


「わかったわかった!とりあえず休みが決まったらまた連絡するよ」


「うん!ありがとう!」


 タマ子はとても嬉しそうに笑った。

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