第18話 虚炎の現出――色は紫

 二人から魂が抜ける直前、男の左手から紫の炎が現出した。

 その炎は男と女の身体を包むと、部屋中に拡散する。

 しばらくたって炎が消えた時、生と死という二つの交わりの痕跡は部屋から無くなっていた。

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